海外旅行を安全・快適に楽しむためには、パスポートや航空券だけでなく、健康管理の準備も非常に重要です。特に持病やアレルギーをお持ちの方は、旅行先での予期せぬ体調トラブルに備えて、**「健康情報リスト」**を事前に作成しておくことを強くおすすめします。
この記事では、なぜ持病・アレルギーのリストが海外旅行に必須なのか、その作り方や持参方法、実際のトラブル事例なども交えて詳しくご紹介します。
なぜ海外旅行に「持病・アレルギーのリスト」が必要なのか?

1. 言葉が通じない海外では、情報共有が難しい
英語圏以外の国や、医療機関で英語が通じにくい地域では、自分の持病やアレルギーについて適切に伝えるのが難しくなります。あらかじめ書面で準備しておけば、医師に正確な情報を伝えることが可能です。
2. 意識を失ったときの「命綱」になる
万が一、事故や急病で意識を失った場合でも、健康情報リストを持っていれば医師が適切な処置を施す手助けになります。救急対応の場では、血液型やアレルギー情報が命を左右することも。
3. 入国時・保安検査でのトラブル回避にも
一部の持病薬(例:インスリン、向精神薬など)は、入国時に医療目的であることを証明しなければならないケースがあります。リストに服薬中の薬と処方理由を明記しておけば、不要なトラブルを回避できます。
「持病・アレルギーの健康情報リスト」に入れるべき項目

以下のような項目を日本語+英語(または現地語)で準備しておくのがおすすめです。
項目 | 内容例 |
---|---|
氏名・年齢・性別 | Taro Yamada / 35歳 / 男性 |
血液型 | A型 / Blood type A |
持病 | 高血圧、喘息、てんかんなど |
服用中の薬 | 薬名、用量、服用回数、服用時間 |
アレルギー | 薬物(ペニシリンなど)、食物(ピーナッツ、エビ)、動物、金属等 |
緊急連絡先 | 家族、主治医、保険会社など(英語併記) |
保険情報 | 海外旅行保険の会社名、証券番号、緊急連絡先(英文) |
健康情報リストの作成&携帯のコツ

健康情報リストを作って億歳のポイントなどをご紹介いたします。
● 形式は「紙」と「デジタル」の両方で準備!
- 紙:A4または名刺サイズに印刷してパスポートケースなどに収納
- デジタル:スマホのメモやPDFファイルに保存+オフライン閲覧可能に
- 翻訳:Google翻訳などを使って英語または渡航先の言語にも対応
表示例(英語フォーマット)
以下のようなイメージで記載しておくと良いでしょう。
🩺 Medical Information Sheet
Item | Details |
---|---|
Name(名前) | Taro Yamada |
Blood Type(血液型) | A |
Chronic Illness(持病) | Hypertension |
Allergies(アレルギー) | Peanuts, Shellfish |
Medications(服用している薬) | Amlodipine 5mg once daily |
Emergency Contact(緊急連絡先) | +81-90-1234-5678 (Father, Ken Yamada) |
Insurance(海外旅行保険) | Tokyo Marine Travel Insurance, Policy No. XXXX |
上記以外に特筆する項目があれば記載しておきましょう。
海外で実際に起きたトラブル事例と対策

海外で実際に起きたトラブルと対策についてご紹介いたします。
事例1:東南アジアで食事中にアナフィラキシーショック
エビアレルギーの女性が、食材表示が不明瞭な屋台で食事をし、意識を失って救急搬送。幸い、英語で書かれた健康情報カードを所持していたため、アドレナリン注射と点滴が迅速に行われて回復。
▶︎ 対策ポイント: 英語で明記したアレルギー情報カードを常に携帯!
事例2:ヨーロッパで高血圧の薬を紛失
旅先で常用薬を紛失し、病院で再処方を希望したが、薬の英語名が伝わらず時間がかかった。薬の一般名をリスト化しておくべきだったと後悔。
▶︎ 対策ポイント: 薬の「一般名(Generic Name)」も併記しておこう!
海外旅行前にできる+αの準備
- かかりつけ医に英文の診断書を書いてもらう
- 万が一の時に備えた海外旅行保険の加入
- 服用中の薬は、予備を含めて多めに持参
健康情報のリストが、旅を守る“お守り”に
持病やアレルギーのある方は、海外旅行前に必ず「健康情報リスト」を作成して持参しましょう。
言葉の壁や医療制度の違いがある海外では、自分の体の情報を「見える化」することが命を守る第一歩です。
旅を安全に、そして心から楽しむために。今日から健康情報の準備を始めてみませんか?