ブハラ観光完全ガイド|中世の風景が残る歴史都市を巡ろう【ウズベキスタン旅行】

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ブハラはウズベキスタンで最も保存状態の良い中世都市のひとつであり、その街全体がまるでタイムスリップしたかのような雰囲気を漂わせています。

シルクロードの要衝として約2500年もの間栄えてきたこの地には、歴史、宗教、建築、文化が融合した見どころが満載。世界遺産にも登録された旧市街を中心に、観光客を魅了してやみません。

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ブハラとは?どんな街?

ブハラは古代からイスラム世界の学術・宗教の中心地として知られ、多くの神学校(マドラサ)やモスクが立ち並びます。現在でも旧市街は伝統的な雰囲気を色濃く残しており、歩いているだけで歴史の深みを体感できます。

石畳の路地や土壁の建物、アーチ型のバザールが残るこの街では、まさに「中世のシルクロードの空気」を味わうことができます。

ブハラのおすすめ観光スポット3選

ブハラには色々な観光スポットがありますが、その中でもオススメの観光スポットを3つご紹介します!

ラビハウズ周辺Lyabi Khause Square

ラビハウズ(Lyabi-Hauz)は、ブハラ旧市街の中心部に広がる美しい中庭広場で、観光客と地元の人々が自然と集う“街の心臓”ともいえる場所です。名前の「ラビ」は「そば」、「ハウズ」は「池」を意味し、かつてこの地域の生活の中心だった池を取り囲むように建築物が配されています。

歴史と建築が調和する空間

17世紀に整備されたこのエリアには、中央アジア特有のイスラム建築の名残が色濃く残されています。池の周辺には、次のような歴史的建築が建ち並んでいます:

ナディール・ディヴァンベギ・マドラサ(Nadir Divanbegi Madrasa):美しいタイル装飾が施された神学校。イスラム建築としては珍しく、ファサードには伝統に反して動物(鳥)の装飾も。

ナディール・ディヴァンベギ・ハナカ(Sufi lodge):スーフィー修行者の宿泊施設だった建物で、現在は展示館として公開されることも。

クカルダシュ・マドラサ(Kukeldash Madrasa):ブハラ最大級のマドラサのひとつ。巨大なアーチと左右対称のデザインが印象的。

ラビハウズ周辺には、観光客向けにもクオリティの高いカフェやレストランがが揃っているので散策しながらカフェなどを散策してみても良いでしょう。

観光の起点としても便利
ラビハウズはブハラの観光ルートの起点としても便利な立地にあります。徒歩圏内に他の観光名所(カラーン・モスクやアルク城)もあるため、まずはここを訪れて旧市街の雰囲気に浸るのがおすすめです。

カラーン・ミナレットKalon Minaret

ブハラの風景を象徴するランドマークといえば、間違いなくカラーン・ミナレット(Kalon Minaret)です。

この壮麗な塔は、1127年にカラハーン朝のアルスラン・ハーンによって建立されたもので、約900年近くもの時を経て今なおその威厳を保ち続けています。

高さ46mの“死の塔”

ミナレットの高さは約46メートル。建設当時としては驚異的な高さで、当時のブハラを訪れるキャラバン隊が、遠くからでも町の中心地を確認できる“道標”としての役割も果たしていました。

また一説では、この塔から罪人が突き落とされて処刑されたことがあり、「死の塔(Tower of Death)」という別名でも知られています。

ポイ・カラーン・モスクとマドラサとの調和

このミナレットは、すぐ隣にあるポイ・カラーン・モスク(Poi-Kalon Mosque)や、ミル・アラブ・マドラサ(Mir-i-Arab Madrasa)とともに、ブハラを代表するイスラム建築群を構成しています。

ポイ・カラーン・モスクは中央アジア最大級の規模を誇り、青いドーム、広々とした中庭、そして無数のアーチが訪れる人を圧倒します。

・マドラサ(神学校)との対比も見事で、建築全体が左右対称に配置され、空間全体に神聖なバランスが保たれています。

昼と夜で風景が変わる!
カラーン・ミナレットは、単なる高い塔ではなく、ブハラの歴史・宗教・建築美が凝縮された象徴的存在です。昼夜を問わずその美しさを楽しめ、周囲のモスクやマドラサと一体となった空間は、中世イスラム世界の栄華を今に伝える貴重な遺産といえるでしょう。

アルク城Ark Fortress

ブハラ旧市街の西端に堂々とそびえるアルク城(Ark Fortress)は、ブハラ最古の建造物のひとつとして知られています。

その歴史はなんと5世紀にまでさかのぼり、以後約1500年にわたって歴代のブハラ・ハーン(君主)たちが統治の中心地としてこの城を使用してきました。

王宮兼要塞としての重厚な歴史

アルク城は単なる宮殿ではなく、軍事要塞、行政機関、王族の住居としての機能を兼ね備えた“都市内都市”のような存在でした。最盛期には、約3,000人もの人々がこの城の中で生活していたとされています。

厚さ数メートルの土壁に囲まれた城壁と、敵の侵入を防ぐ高台の立地が、その防御性の高さを物語っています。

現在は博物館として公開中

現在、アルク城の内部は歴史博物館として一般公開されており、以下のような展示が楽しめます。

  • 王族の調度品や衣装
  • 歴代の武器・鎧
  • 絵画、古書、書簡類
  • イスラム神学に関する展示

特に、装飾の施された王座の間や、繊細なタイル装飾が残る礼拝堂などは見どころです。かつてのブハラ王朝の華やかさを感じられる空間です。

栄光と影が交錯する場所

アルク城には、華やかな王宮の一方で、かつての拷問部屋や公開処刑場の跡も残されていますが、そのうちの一つの地下の拷問部屋は非常に暗く狭い空間で、かつての苛酷な統治の現実が垣間見える場所でもあります。こうした展示を通して、訪問者は単なる観光ではなく、歴史の深層に触れる体験ができるでしょう。

当時のブハラを感じる場所
アルク城は、ブハラの栄華を物語る壮大な要塞であると同時に、支配と抵抗の歴史が刻まれた“生きた遺産”でもあります。

ブハラのバザールでショッピング体験シルクロードの面影を感じる買い物散策

古都ブハラの旧市街には、かつてシルクロードを行き交った商人たちが集った歴史あるバザール(市場)が今も息づいています。これらのバザールは単なる市場ではなく、ドーム型の建築「トキ(Toqi)」として街の至るところに点在しており、まるでタイムスリップしたかのような旅の体験を味わえます。

ドーム型バザール「トキ」とは?

ブハラの旧市街に残るバザールは、16世紀のシャイバーニー朝時代に建設されたものが多く、風通しの良い石造りのドーム型建築が特徴です。暑さを和らげる工夫が施されており、現在でもその設計が活かされたまま使われています。

特に有名なトキには次のようなものがあります:

トキ・ザルガロン(Toqi Zargaron):「宝石商のドーム」の意。金銀細工やアクセサリー、貴金属が豊富に並ぶエリア。

トキ・テルパクフルシャン(Toqi Telpakfurushon):「帽子職人のドーム」。ウズベク伝統の帽子「ドッピ」などが並び、刺繍や手織り生地が目を引きます。

トキ・サラフォン(Toqi Sarrafon):「両替商のドーム」。かつて金融の取引が行われていた歴史的空間で、現在は様々な工芸品店が入っています。

土産選びが楽しい!ブハラ名物の工芸品

バザールには、職人の手によって丁寧に作られたブハラならではの民芸品やアート作品が所狭しと並んでいます。観光客に人気のアイテムはこちら:

手織りの絨毯(キリム・シルクカーペット)
 繊細な模様と鮮やかな色合いが特徴で、1枚ずつ表情が異なる逸品。

スザニ刺繍
 ウズベキスタンの伝統刺繍で、花や鳥などのモチーフが美しくあしらわれています。タペストリーやクッションカバーとして人気。

伝統陶器
 鮮やかな青やターコイズの釉薬が印象的な、中央アジア風の絵付け陶器。器や花瓶、装飾皿など。

シルバーアクセサリーやジュエリー
 細かな彫金が美しいネックレスやピアス、リングは、おしゃれなお土産にもぴったりです。

値段交渉も旅の醍醐味!
ウズベキスタンのバザールでは、値段交渉(ハギリング)が基本。価格はあってないようなもので、売り手とのやり取りを楽しむのが醍醐味です。英語はあまり通じないこともありますが、電卓や簡単な数字・ジェスチャーで十分やり取りできます。

ブハラ観光のポイント

  • ブハラ旧市街はコンパクトで徒歩観光が基本。2〜3日あれば主要スポットをゆっくり回れます。
  • 夏は非常に暑いため、春・秋の訪問がおすすめ(4〜6月、9〜10月)。
  • 歴史好きなら絶対に外せないスポットばかり。ガイド付きツアーを活用するとより深く学べます。

ブハラのオススメのホテル3選

ブハラの観光に便利で、雰囲気のあるおすすめホテルを3つご紹介します。いずれも旧市街からアクセスがよく、歴史を感じながら快適に滞在できる人気の宿泊施設です。

Hotel Komil Bukharaホテル・コミル・ブハラ

19世紀の伝統的なブハラの邸宅を改装したブティックホテル。木彫りや壁画などが美しく保存されており、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気。

旧市街中心部。徒歩圏内にラビハウズやカラーン・モスクなどの観光スポットが揃う。

おすすめポイント:伝統美あふれる客室とホスピタリティ。朝食も好評。

Amulet Hotelアミュレットホテル

かつてのマドラサ(神学校)を改装したユニークなホテル。中庭を囲む構造で、静かで落ち着いた滞在が可能。

旧市街南部、徒歩で主要観光地へアクセス可能。

おすすめポイント:本格的な歴史建築の中に現代的な快適さを備えた稀有な宿。スタッフの対応も親切と評判。

Sasha & Son Boutique Hotelサーシャ&サン・ブティックホテル

木彫りの装飾が印象的な内装と、中庭が美しい伝統的ブハラ建築のホテル。元々はユダヤ商人の邸宅。

旧市街中心部、ラビハウズ近く。

おすすめポイント:静かでアットホームな雰囲気。観光とリラックスの両立に最適なロケーション。

いずれもブハラの歴史を肌で感じながら滞在できる魅力的な宿泊施設です。観光にも便利な立地なので、初めてのブハラ旅行にもおすすめです。

ご希望があれば、予約サイトへのリンクや価格帯もご案内できます。

ブハラでシルクロードの記憶に触れる旅を

ブハラは、単なる観光地ではなく「生きた歴史都市」です。シルクロード交易の面影、イスラム文化の深み、ウズベクの人々の温かさが調和する、まさに奇跡のような場所。

サマルカンドと並ぶウズベキスタン旅行のハイライトとして、ブハラの訪問は旅の満足度を大きく高めてくれるでしょう。

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