バラナシは、インド最大のヒンドゥー教の聖地として知られ、ガンジス川沿いに広がる町には寺院やガート(沐浴場)、火葬場が密集しています。
この地では、宗教儀式やスピリチュアルな体験を求め、多くの巡礼者や観光客が訪れます。文化的・宗教的に非常に魅力的な場所ですが、治安面での課題があり、慎重な行動が求められます。
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詐欺や犯罪が多い背景と主な手口
バラナシは観光業が地域経済の中心を担っており、観光客を狙った詐欺や犯罪が多発しています。特に以下の手口には注意が必要です。
ガイド詐欺

「無料案内」や「安価なガイド」を名乗り、高額な手数料や特定店舗での買い物を強要されるケースが報告されています。
対策:信頼できる旅行会社を通じてガイドを手配しましょう。
偽の宗教儀式や寄付の勧誘

「魂の浄化」や「家族の供養」を名目に高額な寄付を要求される場合があります。よく分からない儀式などには参加しない方が良いでしょう。
対策:現地文化を尊重しつつ、不必要な関与は避けましょう。
チケットやツアー詐欺

「公式チケット売り場」や「特別価格」と称して高額な料金を請求されることがあります。チケットなどの情報は事前に確認しておきましょう。
対策:正規の窓口や旅行会社で手配し、料金を事前に確認してください。
夜間の治安状況と注意点

夜間のバラナシは治安リスクが高く、以下の点に注意が必要です。
・一人歩きを避ける
親しいグループや信頼できるガイドと行動するのが安全です。男性でも一人で歩く際には周辺に気を付けましょう。
・ガンジス川のボートツアー終了時間に注意
夕方以降に行われる「ガンガー・アールティー」を観覧する際には、宿泊施設まで安全に戻れる手段を確保してください。
・暗い路地やガート周辺は避ける
夜間は街灯が少なく暗い路地が多いですが、視界が悪いためスリや強盗のリスクが高まります。
日本語を使った詐欺に注意

バラナシでは、日本語を話せる地元の人による詐欺が報告されています。
・親切を装った接触
「日本人の友達がいる」や「日本文化を勉強している」と話しかけ、信頼を得た後で高額な商品の購入を迫るケースがあります。
・宗教体験の強要
「特別な儀式を提供する」と称し、高額な費用を要求される場合があります。
対策:礼儀正しく断り、相手と距離を保つことが重要です。言い合いにならないようにしましょう。
安全に観光を楽しむためのポイント

・信頼できるガイド付きツアーを利用:旅行会社を通じたガイド付きツアーを利用すると、詐欺や危険なエリアを避けやすくなります。
・貴重品の管理を徹底:パスポートや現金、大事な物は複数の場所に分けて保管し、肌身離さず持ち歩きましょう。ショルダーバッグやウエストポーチを使用すると便利です。
・地元の人との交流に慎重になる:親切に話しかけてくる人との接触には警戒を。
宿泊先選びは慎重に:治安が良くアクセスが便利なエリアの評判の良い宿泊施設を選び、セキュリティ状況も確認しましょう。
衛生管理を徹底:ガンジス川での沐浴はリスクを伴います。また、屋台の食べ物は避け、信頼できるレストランを利用してください。
バラナシは、インド文化と宗教の奥深さを体験できる特別な場所です。一方で、治安の課題もあり、事前の準備と警戒が不可欠です。信頼できるツアーや移動手段を活用し、地元の人々との交流にも慎重になることで、バラナシの魅力を安全に楽しむことができます。
バラナシの危険エリア

バラナシはガンジス川沿いに広がるインドの聖地であり、世界中から訪れる観光客や巡礼者で賑わう場所です。
しかし、観光地としての魅力の反面、一部では治安や環境面で注意が必要なエリアも存在します。以下に危険エリアと注意点を詳しく解説します。
ガート周辺(特に夜間)
ダシャーシュワメード・ガートやマニカルニカー・ガートなどの有名な場所では、昼間は観光客で賑わいますが、夜間になると人通りが減り、犯罪のリスクが高まります。
スリや置き引きが発生しやすいです。特にガートに座っている際や儀式を見ている間に、荷物から目を離さないようにしましょう。夜間に人気の少ないガートや小道に行くのは避けてください。
ヴィシュワナート寺院周辺
カシー・ヴィシュワナート寺院はバラナシで最も重要なヒンドゥー教の聖地ですが、その周辺は混雑が激しく、観光客を狙った詐欺や強引な勧誘が見られます。
「ガイド」を名乗る人や、お金を要求してくる宗教関係者を装った詐欺に注意してください。公式のツアーや案内サービスを利用しましょう。
狭い路地(特に旧市街地)
バラナシの旧市街地は迷路のように狭い路地が広がっており、観光客が迷いやすいエリアです。
路地ではスリやひったくりのリスクがあります。迷った際は信頼できる地元の人に案内を頼むか、事前に地図を用意してください。路地でバイクやリキシャが通ることも多く、交通事故にも注意が必要です。
ガンジス川ボートツアー発着所
ガンジス川でのボートツアーは人気ですが、観光客を狙った詐欺やトラブルが報告されています。
料金を明確に交渉し、事前に相場を確認してください。公式のボートサービスを利用するのが安心です。ボートツアー中も貴重品の管理を徹底しましょう。
混雑した市場(例: ガウリガンジ市場)
ローカルな買い物エリアは活気にあふれていますが、スリや詐欺が起こりやすい環境です。
バッグは前に抱えるなど、防犯意識を高めましょう。高額な現金は持ち歩かないようにしてください。また、服装にも気を付けましょう。
インド旅行全般の治安をチェック

インドは国土が広大で、多様な文化や自然が魅力的な国です。
しかし、その広さゆえに地域ごとの治安状況には大きな違いがあります。以下では、外務省の情報を参考に、インドの治安状況や危険エリアについて詳しく解説します。
外務省の危険レベルとは?
外務省では、海外渡航や滞在における安全対策の目安として、各国・地域の危険度を以下の4つのレベルに分けて提供しています。これにより、渡航前や滞在中に適切な判断ができるようになります。
レベル1:十分注意してください
渡航や滞在は可能ですが、特定の危険を避けるための特別な注意が求められます。常に最新情報を収集し、防犯意識を高めて行動してください。
レベル2:不要不急の渡航は止めてください
不要不急の目的での渡航は控えるべき地域です。渡航を決断する場合には十分なリスク対策を講じ、安全確保に努めてください。
レベル3:渡航は止めてください(渡航中止勧告)
渡航目的が何であれ、訪問は控えるべき地域です。現地に滞在中の方には、安全な場所への退避準備が求められることもあります。
レベル4:退避してください(退避勧告)
現地滞在中の方は速やかに退避することが求められます。いかなる理由であっても新たな渡航は禁じられています。
個人的には危険レベル2までは気を付けて旅行すれば大丈夫なレベルで、危険レベル3と4は旅行しないようにしています。旅行慣れているかどうかを含めて判断すると良いでしょう。
インドの治安状況をご紹介

インド全域において、治安は改善傾向にあるものの、地域によっては依然として犯罪や紛争のリスクがあります。
観光やビジネスで訪れる方々にとって重要なのは、渡航先の地域ごとに異なるリスクを理解し、それに応じた防犯対策を取ることです。
危険レベル1:十分注意すべき地域
インド全域が危険レベル1以上に該当します。
渡航や滞在が可能である一方で、観光客を狙った軽犯罪や詐欺、暴力事件などが報告されているためです。
主な犯罪例
スリや置き引き
混雑した市場や公共交通機関で発生しやすいです。貴重品を肌身離さず持ち、目立たないように管理してください。
詐欺・ぼったくり
観光客を狙った高額請求や、偽ガイドによる不当なサービスが挙げられます。信頼できる情報源や公式サービスを利用しましょう。
睡眠薬強盗
飲み物や食べ物に薬物を混入させる犯罪が一部で報告されています。知らない人からの提供物は受け取らないようにしてください。
危険レベル2:不要不急の渡航を控えるべき地域
以下の地域では、犯罪や政治的な不安定さが理由で、不要不急の渡航は避けることが推奨されています。
・スリナガル(ジャンムー・カシミール州)
・ビハール州
・ジャールカンド州
・オディシャ州
・アンドラプラデシュ州
・テランガナ州
・マハーラーシュトラ州
・チャッティースガル州の一部地域
危険レベル3:渡航中止勧告の地域
スリナガルおよびその周辺地域の大部分が該当します(ラダック地域を除く)。
政治的紛争やテロ活動が活発なため、訪問は控えるべきです。
これらの地域では、テロ活動や武装グループによる治安の不安定化が懸念されています。
渡航する場合には、地元の警察や信頼できる現地情報源を確認して、危ないところや夜間の行動範囲を限定するなどして安全に行動しましょう。
危険レベル4:退避勧告の地域
ジャンムー・カシミール州の管理ライン(LoC)付近は特に危険です。
インドとパキスタン間の緊張が続いており、武力衝突のリスクがあるため、いかなる理由でも近づかないようにしてください。
インド旅行で特に女性が注意すべき点
インドは魅力的な観光地が多く、独特の文化や美しい景観を楽しむことができますが、女性旅行者には特有の注意点があります。
特に、デリーやムンバイのような大都市では、女性が一人で行動していると不審な目を向けられたり、時にはトラブルに巻き込まれることもあるため、安全を確保するための対策が重要です。
公共交通機関や混雑した場所での注意

インドの公共交通機関や混雑した市場では、スリや痴漢行為が発生する可能性があります。これを防ぐためには以下のポイントに注意してください:
- 専用車両の利用:デリーやムンバイの地下鉄には女性専用車両が設けられている場合があります。可能な限りこれを利用しましょう。
- バッグの管理:貴重品はしっかりとしたバッグに入れ、前方に抱える形で管理することをおすすめします。
- 身体的接触を避ける:混雑した場所では、自分の周囲の状況を常に確認し、不審な動きを感じた場合はすぐにその場を離れましょう。
タクシーやリクシャの利用方法

タクシーやリクシャはインド旅行では便利な移動手段ですが、女性が利用する場合には注意が必要です。
- シェアライドを避ける:見知らぬ人と乗り合わせるシェアライドは避け、個別の車両を利用してください。
- 信頼できる配車アプリを活用:UberやOlaといった配車アプリを利用すると、運転手の情報が記録され、トラブルの際にも対応が容易です。
- 深夜の移動は避ける:特に暗い時間帯の移動は控え、どうしても移動が必要な場合は信頼できる車両とルートを選びましょう。
服装に関する注意点

インドでは、服装に対する文化的な感覚が異なり、女性の肌の露出が多い服装は不適切とされる場合があります。
- 露出を控える:ノースリーブやショートパンツのような露出の多い服装は避け、肩や足を隠す服装を心掛けましょう。
- 地元の服を活用する:クルタやスカーフ(ドゥパッタ)を身に着けることで、地元の人々と調和し、不必要な注目を避けることができます。
夜間の行動

夜間は犯罪のリスクが高まるため、女性旅行者には特に注意が必要です。
- 一人での外出を避ける:日没後は安全なエリアで過ごし、一人での行動を控えるようにしましょう。
- 信頼できる同行者と行動する:ツアーガイドや信頼できる現地の友人と一緒に行動することで、安全性を高めることができます。
- 外出時は計画を立てる:宿泊施設から目的地までのルートや交通手段を事前に計画し、不必要な寄り道を避けるようにしてください。
インド旅行はその魅力的な文化や景観を楽しむ一方で、安全対策をしっかりと行うことで、女性旅行者も安心して過ごすことができます。
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インド旅行で被害に遭ったら【バラナシ編】

インド・バラナシ旅行中は、ガンジス川の沐浴風景や歴史ある寺院を楽しめる一方で、観光客を狙ったスリや詐欺、ひったくりなどのトラブルも報告されています。特にガート周辺、混雑したマーケット、リキシャ乗り場などでは警戒が必要です。
万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合でも、落ち着いて対応できるよう、事前に対処法や緊急連絡先を把握しておくことが大切です。以下では、バラナシ滞在中に犯罪被害に遭った際の対処法と緊急連絡先をまとめています。
インド(バラナシ)での緊急時の主要連絡先一覧
種別 | 電話番号 |
---|---|
警察 | 100 |
救急車 | 102 |
消防 | 101 |
総合緊急 | 112(全国共通) |
※インドでは「112」が警察・消防・救急すべてに対応する全国共通の緊急番号として利用可能です(スマートフォンからも通話可)。従来の100番なども引き続き使用できます。
バラナシで犯罪・盗難に遭った場合の相談先
バラナシには日本大使館や領事館の支部は設置されていませんが、バラナシは在インド日本国大使館(ニューデリー)の管轄地域となっています。パスポートの盗難、犯罪被害、緊急時の支援などについては、以下の大使館に相談することができます。
在インド日本国大使館(ニューデリー)
- 住所:50-G, Shantipath, Chanakyapuri, New Delhi 110021, India
- 電話番号(代表):+91-11-4610-4610
- 緊急連絡先(営業時間外):+91-9871-799-203
被害に遭ったらすぐに行うべきこと
安全確保
まずはその場から離れ、安全な場所へ避難しましょう。
現地警察に届け出
最寄りの警察署で被害届を提出し、「FIR(First Information Report)」または「盗難証明書」を受け取ります。
大使館へ連絡
パスポートを失った場合、「渡航書」の発給手続きに必要なため、警察への届け出が必須です。
カードの停止
クレジットカードやキャッシュカードの盗難・スキミングが疑われる場合は、各カード会社へ速やかに利用停止の連絡を。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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