マリ共和国は、長い歴史と独自の文化を持つ魅力的な国である一方、治安面では慎重な判断が求められる渡航先です。
ニュースや外務省情報では「危険」という印象が先行しがちですが、実際のリスクは地域・行動・準備次第で大きく変わります。
この記事では、マリの治安の全体像、地域別の危険度、旅行者がよく遭遇するトラブル・事件などを、旅行者目線で徹底解説します。
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マリの治安は国全体で一律に危険ではない

まず理解しておきたいのは、マリの治安は地域差が非常に大きいという点です。
北部や一部国境地帯では武装勢力の活動が続いており、外国人にとって極めてリスクが高い地域とされています。一方、首都バマコを中心とした南部では、日常生活は一定の秩序のもとで成り立っており、注意を守れば滞在自体は可能です。
「マリは危険だから絶対に行けない」という認識も、「普通に観光できる」という認識も、どちらも正確とは言えません。
地域別に見る治安状況

北部地域(トンブクトゥ周辺・砂漠地帯)
北部地域は、旅行者が立ち入るべきではないエリアです。
過去には外国人を狙った誘拐事件や武装勢力による襲撃が発生しており、現在も治安は不安定な状態が続いています。観光地として有名なトンブクトゥも含まれますが、現実的には一般旅行者の訪問は推奨されません。
中部地域
中部地域は、都市部と地方で治安状況に差があります。主要都市や幹線道路沿いは比較的落ち着いているものの、農村部では突発的な衝突や検問が発生することがあります。個人での自由な移動は難しく、訪れる場合は現地に精通したガイドの同行がほぼ必須です。
南部地域・首都バマコ
南部、特に首都バマコ周辺は、マリ国内では比較的安定しています。外国人居住者や国際機関関係者も多く、ホテルやレストラン、マーケットなどは日常的に利用されています。
ただし、治安が「良い」わけではなく、軽犯罪への警戒は常に必要です。
旅行者がよく遭遇するトラブル・事件
マリを旅行する際に気を付けるべきポイントについてご紹介いたします。
スリ・ひったくり

マリで最も多いトラブルが、スリやひったくりです。特に混雑した市場、バス停、ミニバス内では注意が必要で、スマートフォンを手に持っていると狙われやすくなります。
バイクに乗った人物が、歩行中の旅行者からスマートフォンやバッグを奪って逃走するケースも報告されています。
スリ・ひったくりへの対策
- スマートフォンや財布を手に持ったまま歩かない
- 市場やバス停、ミニバスではバッグを体の前に抱える
- リュックは前掛け、もしくは防犯ロック付きのものを使用する
- バイクが近づいてきたら反射的に貴重品を体側に引き寄せる
- 高価な時計・アクセサリーは身につけない
- 夜間や人通りの少ない道では徒歩移動を避ける
タクシー・移動時の金銭トラブル

タクシー利用時に、事前に合意していない高額な料金を請求されることがあります。
メーターは基本的に使われないため、乗車前に料金を確認しないとトラブルになりやすいのが特徴です。また、長距離移動では、途中で追加料金を要求されるケースもあります。
タクシー・移動時の金銭トラブルへの対策
- 乗車前に必ず料金を確認し、合意してから乗る
- 「目的地までいくらか」を具体的に聞く
- 可能であればホテルやレストランでタクシーを手配してもらう
- 長距離移動では追加料金が発生しないか事前に確認する
- 不当な請求をされた場合は感情的にならず、冷静に断る
- 小額紙幣を用意し、細かいお釣りを要求されないようにする
詐欺・しつこい客引き

外国人旅行者とわかると、親しげに話しかけてきて、最終的に高額な商品やサービスを売りつけようとするケースがあります。
最初は「案内してあげる」「友達になろう」といった形でも、後から金銭を要求されることが多いため注意が必要です。
詐欺・しつこい客引きへの対策
- 親しげに話しかけられても、安易に同行しない
- 「無料」「案内だけ」という言葉を鵜呑みにしない
- 興味がない場合は、はっきりと断る
- 一度断ってもしつこい場合は、その場を離れる
- 名前や宿泊先などの個人情報を安易に教えない
- ガイドが必要な場合は、ホテルや正規ツアーを利用する
警察・検問でのトラブル

地方や幹線道路では、警察や軍の検問に遭遇することがあります。
パスポートの提示を求められることがあり、書類が不十分だと長時間足止めされることもあります。まれに、理由の曖昧な「罰金」を求められるケースも報告されています。
警察・検問でのトラブルへの対策
- 常にパスポートのコピーを携帯する
- 原本はホテルのセーフティボックスなどで保管する
- 検問では落ち着いて指示に従い、挑発的な態度を取らない
- 不明瞭な「罰金」を求められた場合は、領収書を要求する
- 現金をむやみに見せない
- 夜間や地方での無計画な移動を避ける
誘拐・武装事件(特定地域)

誘拐や武装勢力による事件は、主に北部や国境地帯に集中しています。南部の都市部で無差別に発生する可能性は高くありませんが、危険地域に近づくことでリスクが急激に上がります。
誘拐・武装事件(特定地域)への対策
- 北部および国境地帯には近づかない
- 外務省や現地情報を事前に必ず確認する
- 現地事情に詳しいガイドなしで地方へ移動しない
- 軍事施設や政府関連施設の写真撮影を避ける
- 不審な集会や騒ぎには近づかない
- 夜間の長距離移動は控える
トラブルを避けるための具体的な安全対策

マリ旅行では、「目立たない」「情報を集める」「無理をしない」が基本原則です。
外出時は高価な服装やアクセサリーを避け、スマートフォンやカメラを人前で頻繁に使用しないようにしましょう。夜間の一人歩きは避け、短距離でも車を利用するのが安全です。
移動や宿泊は、信頼できるホテルや現地手配会社を利用することが重要です。
パスポートのコピーを常に携帯し、原本はホテルのセーフティボックスなどに保管すると安心です。
それでもマリを訪れる価値はあるのか?

マリは、誰にでも気軽におすすめできる旅行先ではありません。しかし、治安状況を正しく理解し、訪問地域を慎重に選び、十分な準備を行えば、他では得られない文化的・歴史的体験ができる国でもあります。
重要なのは、「知らずに行く」ことではなく、理解した上で選ぶことです。
正確な情報を集め、現地の状況を尊重し、慎重に行動することで、マリは深く記憶に残る旅先となる可能性を秘めています。
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マリでトラブルに遭った際にどうする?

マリで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
マリの緊急連絡先一覧
| 種類 | 番号(国内から) |
|---|---|
| 警察(Police) | 17 |
| 救急(Ambulance) | 15 |
| 消防(Fire brigade) | 18 |
| 統合緊急番号(Emergency) | 112 |
上記の電話番号は緊急時の対応を依頼する際の連絡先となりますので、貴重品の紛失・盗難などでポリスレポートなどが欲しい場合には最寄りの警察署にいきましょう。
在マリ日本国大使館へ相談
パスポート紛失などのトラブルに関しては在マリ日本国大使館への連絡・相談が必要となり、大使館では、下記のようなサポートを受けることが可能です。
・帰国のための渡航書の発給:盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。
・現地情報や助言:必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在マリ日本国大使館
・住所:JXHG+G2X, Avenue du Mali, devant le Ministère de l’Economie et des Finances, Hamdallaye, Bamako, マリ
・電話番号(代表):+22344979220
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
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