中国・西安は古代中国の都として知られ、悠久の歴史を体感できる観光都市。世界遺産から美しい建築、文化の融合まで、西安でしか味わえない魅力が満載です。
この記事では、西安旅行で特に人気の高い観光スポットをランキング形式でご紹介!歴史ファンも初めての中国旅行者も、見逃せない西安の見どころを徹底解説します。
西安の人気観光スポット5選
では、早速西安の人気観光スポット5選をご紹介します。歴史を感じる観光スポットが多いので、中国の歴史が好きな方にはかなりオススメの観光地です。
1位:兵馬俑坑博物館(兵馬俑)

「兵馬俑」は、中国初の皇帝・秦の始皇帝の陵墓を守るために作られた約8,000体にも及ぶ兵士や馬の陶製人形で構成された巨大な地下軍隊です。1974年に地元農民によって偶然発見され、世界を驚かせました。
1987年にはユネスコの世界遺産にも登録され、中国史上最も重要な考古学的遺跡の一つとされています。
3つの大きな発掘ピットから構成されており、それぞれに異なる兵種や陣形が再現されています。特に第1号坑は、長さ230m・幅62mの広大な空間に、兵士たちが整然と並ぶ壮観な光景が広がり、初めて訪れる人はそのスケールに圧倒されることでしょう。
兵士の顔や髪型がすべて異なる!
注目すべきは、一体一体の兵士の顔や髪型がすべて異なる点。個性的な表情や装備からは、当時の秦の軍隊の多様性や組織の厳格さがうかがえます。中には将軍、弓兵、馬に乗った騎兵などもあり、軍団のリアルな再現性に感嘆せずにはいられません。
展示館内には、当時の武器や馬車のレプリカ、陶俑の製造工程などを紹介する展示エリアも充実。より深く理解するために、音声ガイドや日本語ガイドツアーの利用もおすすめです。
兵馬俑坑博物館の基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 兵馬俑坑博物館(秦始皇兵馬俑博物館) |
所在地 | 中国 陝西省西安市臨潼区秦陵北路 |
アクセス | 西安市中心部から車で約1時間/「西安駅」から専用バス(306路)あり |
入場料(参考) | 大人120元、学生60元(季節・展示内容により変動あり) |
営業時間 | 8:30〜17:30(最終入場:17:00) |
定休日 | 年中無休(祝日・大型連休時は混雑注意) |
見学所要時間目安 | 約2〜3時間 |
言語対応 | 英語・中国語の案内あり/日本語音声ガイドレンタル可能 |
写真撮影 | 可(フラッシュ禁止・一部エリアを除く) |
兵馬俑観光のポイント
朝一番の入場が比較的空いていておすすめ!また、博物館の外には土産物エリアもあり、兵馬俑グッズが豊富です。屋内展示が多いので天候を問わず観光しやすいのも特徴です。
2位:大雁塔(だいがんとう)

西安のランドマークとして知られる「大雁塔」は、唐代の僧・玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)がインドから持ち帰った仏典や仏像を保管・翻訳するために建立された、歴史と信仰が息づく塔です。
652年に建立されたこの塔は、もともと5層でしたが、その後の増築により現在は7層構造・高さ約64メートルのレンガ造りとなっています。木造建築を模したそのデザインは、優雅でありながら力強く、長い年月を経た今でも威厳を保っています。
かつて仏教の経典翻訳所として使われていた空間には、今も仏教美術や石碑、玄奘三蔵にまつわる史料が展示され、歴史や宗教に興味のある方には特に見応えのある場所となっています。
夜はライトアップされる
また、大雁塔の前に広がる大慈恩寺広場では、毎晩ライトアップとともに音楽噴水ショーが開催されており、観光客だけでなく地元の人々にも人気のナイトスポットです。迫力ある水の動きと音楽が融合したショーは、昼とは一味違う幻想的な体験を提供してくれます。
大雁塔 基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 大雁塔(だいがんとう) / Giant Wild Goose Pagoda |
所在地 | 中国 陝西省 西安市 雁塔区 大慈恩寺内 |
建設年 | 652年(唐代・高宗の時代) |
営業時間 | 8:00〜18:00 (塔内は17:00最終入場、時期により変動あり) |
入場料 | 30元前後(塔への登頂は別料金:+20〜30元) |
アクセス | 地下鉄3号線「大雁塔駅」より徒歩約10分 |
音楽噴水ショー | 毎晩開催(19:00~、20:30~など ※時期により異なる/要現地確認) |
この塔は、あの有名な物語『西遊記』の主人公である三蔵法師(玄奘)が実在した人物であることを感じられる、スピリチュアルかつ歴史的価値の高いスポットです。「西遊記」ファンにとってはまさに聖地巡礼とも言えるでしょう。
3位:西安城壁

西安城壁は、明代初期に築かれた全長約14 kmにわたるレンガ造りの要塞です。かつて都を取り囲む防御線として機能しており、城壁上からは古都の風格を体現する街並みを一望できます。現在では歴史的価値だけでなく、文化体験と景観が融合した観光名所として大人気です。
昼でも夜でも楽しめる
昼間は古い石垣と現代都市のコントラスト、夜にはライトアップによって幻想的なムードが生まれ、昼夜両方の景観が楽しめるのが魅力となっています。
自転車レンタルを利用して一周するのが定番の楽しみ方。城壁沿いの遊歩道は整備されていて、安全にサイクリングが可能です。
西安城壁 基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 西安城壁(せいあんじょうへき / Xi’an City Wall) |
建築年代 | 明代(1370年代〜) |
全長 | 約14 km |
高さ | 約12–14 m(門周辺ではさらに高くなる箇所あり) |
利用方法 | 自転車レンタル(城壁入口で押し歩き可能)、歩行もOK |
開放時間 | 8:00〜22:00(季節により変更、夜間はライトアップあり) |
入場料 | 約54元(自転車レンタル料含む/時期により異なる) |
アクセス | 地下鉄1号線「新城壁駅」または「永寧門駅」下車すぐ |
おすすめ時間帯 | 早朝・夕方(観光ピーク前後で空いており、涼しくて快適) |
東西南北に設けられた4つの城門と櫓は歴史を感じさせる構造。特に西門「安定門」からは、シルクロードに向かう眺望や市内の景色を満喫できます。城壁上は写真撮影スポットとしても絶好で、歴史ファンやカメラ愛好家に人気です。
4位:鐘楼

西安の街のど真ん中にそびえる「鐘楼(しょうろう)」は、600年以上前の明代に建てられた歴史的建築物であり、現在も西安の象徴として多くの観光客を惹きつけています。四方に道路が伸びるロータリーの中心に位置し、昼夜を問わず多くの人々が訪れる人気スポットです。
建物は伝統的な中国の木造建築技術で造られており、釘を1本も使わずに組み上げられた「一本柱構造」が大きな特徴です。
外から見ると3階建てに見えますが、実際には内部は2階建てというユニークな構造で、建築ファンにも興味深いポイントです。
有料で鐘を突く体験も
内部は見学可能で、有料で鐘を突く体験もできます。鐘の音は古代には「時の知らせ」として街に響き渡り、役人たちがその音を聞いて宮廷へ向かったと伝えられています。
鐘楼 基本情報
項目 | 内容 |
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名称 | 鐘楼(しょうろう/Bell Tower of Xi’an) |
建築年代 | 明代(1384年建造) |
高さ | 約36m |
開放時間 | 通常 8:30〜21:30(季節や行事により変更あり) |
入場料 | 約30元(鐘を突く体験は別料金/鼓楼との共通券あり) |
アクセス | 地下鉄2号線「鐘楼駅」すぐ/市中心部のロータリー内 |
おすすめ時間帯 | 日中は建築をじっくり鑑賞、夜はライトアップが見どころ |
周辺スポット | 鼓楼、回民街(グルメ街)、地下道商店街、西安中心商業地 |
また、鐘楼のすぐ隣には「鼓楼」もあり、両方をセットで巡るのもおすすめ。地下通路を通ればすぐにアクセス可能で、お土産屋が並ぶショッピングエリアも楽しめます。
5位:華清池

「華清池(かせいち)」は、中国陝西省西安市の東郊・驪山(りざん)の麓に位置する中国屈指の古代温泉リゾート。紀元前の周の時代から利用されていたとされる、約3,000年の歴史をもつ由緒正しい温泉地です。
唐代に入ると、当時の皇帝・玄宗(げんそう)がここに離宮を建て、寵愛する妃・楊貴妃(ようきひ)とともに贅沢な時を過ごしました。
中でも有名なのが、海棠の花の形をした「海棠湯(かいどうとう)」と呼ばれる楊貴妃専用の浴槽。現代に復元されており、まるで時代を超えて二人のロマンスに触れているかのような幻想的な雰囲気を体感できます。
「華清池」は1936年に起きた歴史的な政変「西安事件」の舞台としても知られており、歴史好きにとっても見逃せない場所です。温泉宮殿跡のほか、博物館や西安事件関連の展示、夜には光と音で彩られた野外ショー「長恨歌」も開催され、昼夜問わず楽しめる観光名所となっています。
西安観光をもっと楽しむコツ

西安観光をより快適に楽しむためには、いくつかのポイントを押さえておくと良いでしょう。まず、人気の観光スポットは午後になるにつれて混雑しやすいため、なるべく午前中の早い時間に訪れるのが賢明です。
特に兵馬俑や大雁塔などの大型施設は、朝一番に入場することで、混雑を避けながらじっくりと見学することができます。
VPNがあれば観光中も快適
中国ではネット環境を用意しても、規制により、GoogleマップやLINE、Instagramなどの一部グローバルサービスが利用できませんが、「スイカVPN」などのVPNサービスを活用すれば、これらのサービスも通常通り使えるようになります。
中国旅行ではインターネット環境+VPNを用意するのが基本!特にスイカVPNは中国内に強いVPNです。

レンタルサイクルでの移動もオススメ
西安の街中では電動バイクやレンタサイクルの利用がとても便利です。市内には城壁や歴史的建造物が点在しています。
徒歩では時間がかかるルートも多いため、こうした移動手段を取り入れることで、よりスムーズに観光地を巡ることができるでしょう。快適な移動ができれば、限られた滞在時間の中でも充実した観光が可能になります。
歴史と現代が交差する西安を心ゆくまで楽しもう!
西安は、中国の歴史と文化が色濃く残る都市。
どの観光地にも深い物語があり、訪れるたびに新たな発見があるはずです。事前に情報を集め、効率よく回ることでより充実した旅になるでしょう。