シェムリアップ(Siem Reap)は、カンボジア観光の中心地であり、世界遺産「アンコール遺跡群」への玄関口として世界中の旅行者に親しまれています。
歴史的な遺跡が点在する一方で、活気ある街並みやグルメ、文化体験も楽しめるため、何日滞在しても飽きることはありません。この記事では、初めての方にもわかりやすく、シェムリアップの魅力を徹底解説します。
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アンコール遺跡群を巡る旅歴史ロマンと絶景の世界遺産
カンボジアのシェムリアップと言えば、アンコールワットやアンコールトムなどの遺跡群でしょう。街を歩いているだけでも、歴史を感じる事が出来ます。
オススメの観光スポットを3つご紹介いたします。
アンコール・ワット(Angkor Wat)

アンコール・ワットは、12世紀前半、クメール王朝のスールヤヴァルマン2世によって建立された巨大な寺院複合体であり、世界で最も大きな宗教建築と称されています。カンボジアの国旗にも描かれており、まさに国の象徴とも言える存在です。
もともとはヒンドゥー教のヴィシュヌ神を祀る寺院として造られましたが、のちに仏教寺院へと改修されました。その結果、ヒンドゥーと仏教が融合した建築・装飾様式が独特の美しさを放っています。
荘厳な日の出|神々しい光とシルエットの絶景

アンコール・ワットといえば、朝焼けの絶景が世界的にも有名です。多くの旅行者が早朝5時ごろから門前に集まり、池越しにシルエットが浮かび上がる瞬間をカメラに収めようと待ち構えます。
おすすめポイント
池の前(北側)のベストポジションから、水面に映るシンメトリーなアンコール・ワットの姿を撮影すると印象的な写真が撮影できます。日の出前は真っ暗なので、懐中電灯やヘッドライトがあると安心です。
豆知識|アンコール・ワットの構造と象徴性
東西1900m×南北1300mの広大な敷地は、宇宙の縮図として設計されています。中央塔はヒマラヤ山、周囲の回廊は神々が住む天界を表現しているとされ、宗教的・天文学的な設計も注目されています。
通常のヒンドゥー寺院とは異なり、西向きに建てられている点も非常に珍しく、死と再生を象徴するとも言われています。
アンコール・ワットを訪れる際のアドバイス
- 開門時間:5:00〜17:30
日の出観光には早めに出発を。チケット売り場は寺院の手前(別の場所)にあり、事前に購入が必要です。 - 服装マナー
寺院内では露出の少ない服装がマナー。肩や膝が出る服では入場制限を受ける場合があります。 - チケット種類
- 1日券($37)
- 3日券($62/10日間有効)
- 7日券($72/1か月有効)
※価格は変動の可能性あり。長期滞在者には3日券以上がおすすめです。 - アクセス手段
トゥクトゥク(市内から20分程度)、自転車レンタル、ツアーバスなど
バイヨン寺院(Bayon Temple)「クメールの微笑み」が宿る神秘の遺跡

カンボジア・アンコール遺跡群の中でも、最も印象的で神秘的な存在感を放つのがバイヨン寺院(Bayon)です。
アンコール・トムの中心に位置し、建築主は12世紀末〜13世紀初頭のクメール王「ジャヤヴァルマン7世」。当時は仏教が国教とされていたため、バイヨン寺院は仏教寺院として建立された代表的な建造物です。
54の塔に刻まれた「クメールの微笑み」

バイヨンの最大の特徴は、54基の塔に刻まれた200以上の巨大な顔の彫刻。それぞれの塔の四面に観音菩薩の顔が彫られており、その穏やかで優しい表情は「クメールの微笑み」と称され、多くの訪問者の心に深く刻まれます。
豆知識
顔のモデルは観音菩薩とも、ジャヤヴァルマン7世自身とも言われており、現在も議論の的。塔の数「54」は、当時の州の数を象徴しているともされています。
バイヨン寺院へのアクセスと滞在時間
アンコール・トム南大門から入ってすぐの場所にあり、トゥクトゥクやツアーでもアクセスしやすい立地です。
寺院自体はそこまで大規模ではありませんが、見どころが非常に多いため、ゆっくり散策するなら1〜1.5時間程度の時間を確保すると良いでしょう。
訪問時のアドバイス
朝一番または15:30以降が観光客が比較的少ないのでおすすめです。寺院内は足元が不安定な場所も多いため、歩きやすい靴で訪問を。
タ・プローム寺院(Ta Prohm)自然と遺跡が溶け合う、神秘のロケーション

カンボジア・シェムリアップにあるアンコール遺跡群の中でも、特に“異世界感”を味わえるのが「タ・プローム寺院(Ta Prohm)」です。
巨大な樹木が崩れかけた石造建築を包み込む姿は、人工と自然が織りなす奇跡の風景。まるで“時が止まったかのような空間”に足を踏み入れたような感覚を味わえる、唯一無二の遺跡です。
タ・プローム寺院は12世紀末から13世紀初頭にかけて、アンコール王朝の偉大な王ジャヤヴァルマン7世によって建てられました。もともとは仏教僧院兼大学として、僧侶や学者が暮らし、学びを深める場所でした。
圧巻!樹木と石の融合が生み出す“遺跡の彫刻”

タ・プローム最大の特徴は、何と言っても巨大なスポアン(ガジュマルや絞め殺しの木に似た樹木)が遺跡全体を覆い尽くしている点です。
壁を突き破り、屋根を飲み込み、根が建物をしがみつくように成長する様子は、まさに“自然の支配”を感じさせます。遺跡と木が共生する姿は、崩壊と再生、無常と永遠を表現しているようにも映ります。
映画『トゥームレイダー』のロケ地として世界的に有名に
2001年に公開された映画『トゥームレイダー(Lara Croft: Tomb Raider)』で、アンジェリーナ・ジョリー演じる主人公が冒険する神殿としてタ・プロームが登場。
その幻想的なロケーションが世界中に知れ渡るきっかけとなり、現在ではアンコール遺跡群の中でも屈指の人気スポットとなっています。映画ファンであれば、ロケ地巡りとしての訪問も一興です。
その他のシェムリアップの注目スポット
上記でご紹介した2カ所以外にも色々な観光スポットがあります。その中でも
アンコール国立博物館(Angkor National Museum)

アンコール国立博物館は、アンコール時代の歴史や文化、芸術を体系的に学べる近代的なミュージアムです。館内はテーマごとに分かれた展示室があり、王朝の変遷、ヒンドゥー神話、仏教美術、建築様式などを、彫刻・壁画・映像を通じて分かりやすく解説しています。
特に印象的なのは「1000体の仏像ギャラリー」。荘厳な空間に並ぶ仏像の数々は、まるで寺院の中にいるような静謐さを感じさせます。
アンコール・ワットやバイヨン寺院の複雑なレリーフや神話背景を理解するのに役立つため、遺跡群を巡る前に訪れるのがおすすめ。日本語音声ガイドの貸出もあり、予備知識がなくても楽しめる点が魅力です。
トンレサップ湖(Tonle Sap Lake)と水上村

東南アジア最大の淡水湖・トンレサップ湖は、カンボジアの人々にとって「命の湖」とも呼ばれる存在。雨季と乾季で湖の面積が数倍に変化する珍しい湖で、そこに築かれた水上生活村(浮かぶ村)は、世界でもユニークな暮らしの形を体感できる場所です。
観光では、ボートツアーで湖の上に浮かぶ村や家、学校、寺院を巡ることができ、水の上で生活する人々の知恵と工夫、独自の文化を目にすることができます。現地の人との交流やローカル市場の見学なども可能です。
特に夕暮れ時のクルーズでは、空と水が金色に染まる幻想的な風景に出会えることも。シェムリアップの賑わいとはまた異なる、静かで素朴な時間を味わえる体験です。
シェムリアップ市内の楽しみ方グルメ・ショッピングも充実
シェムリアップではグルメやショッピングも楽しむ事も出来ます。特に以下の2つの場所は観光客が集まる人気のスポットです。
パブストリート(Pub Street)

シェムリアップ市内の中心部に位置するパブストリート(Pub Street)は、日が沈む頃から本格的に活気づく、観光客に大人気のエリアです。
南国の空気に包まれた通り沿いには、カラフルなネオンや提灯が灯り、昼とは一変した雰囲気に。地元料理から多国籍料理、バー、クラブ、屋台グルメまで多彩な飲食スポットが揃い、夜遅くまで多くの人々でにぎわいます。
グルメの宝庫!クメール料理から西洋風レストランまで

パブストリートでは、伝統的なクメール料理を味わえるレストランが多数あります。おすすめは「アモック(魚のココナッツカレー蒸し)」や「ロックラック(牛肉のガーリック炒め)」。また、ピザやハンバーガー、イタリアン、メキシカンなどの西洋料理レストランも多く、どんな国籍の旅行者でも自分の好みに合った食事が楽しめます。
さらに、ベジタリアン対応のメニューやオーガニックカフェも増えており、健康志向の旅行者にも嬉しい選択肢が豊富です。
屋台とナイトマーケットでカンボジアの庶民グルメを堪能
パブストリート周辺には、地元グルメの屋台や小さなフードスタンドが点在しており、「焼きバナナ」や「串焼き」「クレープ」「マンゴースティッキーライス」などを気軽に楽しめます。
価格もリーズナブルで、食べ歩きが楽しいエリアです。
オールドマーケット(Old Market)

シェムリアップ中心部、パブストリートのすぐそばに位置する**オールドマーケット(地元では「Phsar Chas」と呼ばれます)**は、観光客にも地元民にも愛される伝統的な市場です。朝から夕方までにぎわい、ローカルの食材、雑貨、ファッション、お土産品が一堂に集まるスポットとして人気があります。
観光とショッピングの楽園!お土産がぎっしり
オールドマーケットは、お土産探しに最適な場所。カンボジアらしい品々が所狭しと並びます:
- 手織りのシルクスカーフやポーチ
- 天然素材を使ったカゴバッグや木彫りの置物
- アンコール遺跡モチーフのアートやTシャツ
- オーガニック石けんやココナッツオイル製品
なかには地元のアーティストによる一点物の作品や、フェアトレード商品もあり、他のマーケットにはない掘り出し物が見つかることも。
値段は交渉制が基本。最初に提示された価格の半額くらいから交渉スタートするのがコツです。やり取りを通じて、カンボジアの人々との距離もぐっと近づきます。
オールドマーケット訪問のポイントまとめ
- 営業時間: 朝7時頃〜夕方6時頃まで(店舗による)
- アクセス: パブストリートから徒歩すぐ
- おすすめの時間帯: 午前中〜昼過ぎ(比較的空いていて、商品が揃っている)
- 支払いは基本的に現金(米ドルも使用可)
シェムリアップ旅行のTIPS
- 現地通貨はリエル(KHR)ですが、観光地ではUSドルが広く使えます。
- 空港から市内まではトゥクトゥクやホテル送迎が便利。
- 英語は観光エリアで比較的よく通じますが、簡単なクメール語の挨拶を覚えておくと好印象!
歴史と活気が融合するシェムリアップで忘れられない旅を!

シェムリアップは、アンコール遺跡という壮大な世界遺産を中心に、カンボジアの文化・自然・人々の温かさを感じられる魅力的な都市です。
数日では足りないほど見どころが多く、訪れるたびに新たな発見があることでしょう。歴史と現在が交差するこの街で、あなただけの特別な旅を体験してみてください。
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