カンボジアはアンコールワットをはじめとする世界遺産や、メコン川流域の豊かな自然、そして首都プノンペンの活気あふれる街並みで知られる人気の観光地です。
多くの旅行者がその魅力に惹かれ訪れる一方で、日本とは異なる治安状況に注意を払うことが求められます。
以下では、カンボジア旅行の治安情報、注意が必要なエリアや時間帯、犯罪を未然に防ぐ方法、そして緊急時に役立つ情報について詳しく解説します。
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カンボジアの治安の基本情報

アンコールワットを擁するカンボジアは、観光地としての魅力が高い一方で、日本に比べると治安が悪いとされる部分もあります。
外務省の海外安全ホームページでは、カンボジア全土を危険レベル1(十分注意が必要)に指定しています。このレベルは、一般的な注意を払えば安全に旅行を楽しめる範囲内です。ただし、観光客を狙ったスリやひったくり、詐欺などの犯罪が報告されており、注意を怠ると被害に遭う可能性があります。
特に、夜間の移動や繁華街での行動には十分な警戒が必要です。政治的な安定に伴い治安は改善傾向にあるものの、観光地では引き続き犯罪リスクが存在しています。日本との文化や社会的な違いを理解し、事前に情報を収集することが重要です。
また、カンボジアとタイの陸路国境は現状近づかない方が良いでしょう。
プレアビヒア寺院周辺での銃撃戦とタイ政局の混乱
カンボジア旅行で注意すべきエリアとポイント
カンボジア旅行で注意すべきエリアとポイントをご紹介します。
首都プノンペン

プノンペンは政治・経済の中心地で観光スポットが豊富ですが、犯罪発生率も他の都市と比べると高めです。
旅行者が注意すべき犯罪例
- スリやひったくり:特にマーケットや繁華街で多発
- ツアーガイド詐欺:現地で声をかけてくるガイドに高額請求されるケース
- ぼったくり:トゥクトゥクやタクシーでの過剰請求
2024年の統計では年間2,770件の犯罪報告があり、そのうち約20%が殺人や強盗などの重大犯罪です。軽犯罪も含めると被害はさらに多いと考えられます。
シェムリアップ

アンコールワットやトレンサップ湖など人気観光地があるため、観光客が集中し犯罪リスクも増えます。
旅行者が注意すべき犯罪例
- ぼったくり:トゥクトゥクやツアー料金の不当請求
- 募金詐欺:フレンドリーに接近し強引に募金を求める手口
- スリ・置き引き:パブストリートやナイトマーケットなど人が多い場所で多発
昼間の観光地は比較的安全ですが、夜の繁華街では財布やスマホの管理に十分注意し、夜遅くまでの飲酒や不用意な行動は控えましょう。
シアヌークビル

ビーチリゾートとして人気のシアヌークビルですが、近年はリゾート開発も進んでおり、観光客を狙った犯罪も増加しています。
要注意エリアとポイント
- セレンディピティビーチ周辺:観光客が多く、スリや盗難が報告されています。
- 夜間の人通りが少ない路地:特に暗くなると危険が増すため、単独での外出は避ける。
- タクシーやトゥクトゥクのぼったくり:料金交渉は事前にしっかり行いましょう。
全体的に、シアヌークビルは夜間の犯罪リスクが高いため、ビーチや繁華街でも十分な警戒が必要です。
夜間全般の注意事項

カンボジアの夜間は、昼間と比べて犯罪リスクが高まります。特に以下の点に注意してください。
・人通りの少ない場所を避ける:夜間は明るく人が多いエリアを選ぶ。
・貴重品の管理:バッグやポーチは身体の前でしっかり持つ。
・スマホの使用:街中でスマホを手に持つ行為は窃盗犯に狙われやすい。
カンボジアのどこを旅行するにしても夜間の行動は慎重に行うのがオススメです。特に人通りの少ないエリアは注意が必要です。
カンボジア観光で注意すべき犯罪と対策
カンボジアはアンコールワットをはじめとする荘厳な遺跡群、美しい自然、温かい人々に恵まれた魅力あふれる国です。
しかし一方で、観光客をターゲットにした犯罪も少なくありません。スリ・ひったくり・詐欺・ぼったくりなど、手口は多岐にわたります。
カンボジア旅行で実際に起こりやすいトラブルの事例と防止策を詳しく解説しますので、安心・安全な旅行を楽しむために、事前に対策をチェックしておきましょう。
1. スリ・ひったくり海外旅行の観光客の定番トラブル

発生しやすいエリア
- プノンペン:ロシアンマーケット、セントラルマーケット、リバーサイド周辺
- シェムリアップ:パブストリート、ナイトマーケット、アンコール遺跡群周辺
- 移動中:トゥクトゥク乗車時、信号待ち中の徒歩移動時、ホテルの出入り口付近
典型的な手口
- バイクに2人乗りした犯人が背後から接近し、肩掛けバッグやスマホを奪って走り去る
- カフェやレストランで無防備に置いたカバンやスマホが盗まれる
- わざとぶつかって注意を逸らし、仲間がスリを働くケースも報告されています
▶ 防止策
バッグは肩掛けではなく斜め掛けで体の前に。
スマホを手に持ったまま歩くのは危険です。
店舗や飲食店では荷物をテーブルの脚に括り付けるか膝上に。
万が一奪われた際は無理に追いかけたり抵抗しない。
2. タクシー・トゥクトゥクのぼったくり料金トラブルに要注意

被害事例
- 空港やバスターミナルで声をかけてくる運転手が、高額請求や遠回り
- 深夜に配車アプリが使えない状況で、言い値で高額を要求される
- メーターを使わず、目的地到着後に「特別料金」「観光税」などと称して追加請求
▶ 防止策
Grabなどの配車アプリを利用し事前に料金を確定。
アプリが使えない場合は、乗車前に必ず料金交渉。
夜間は信頼できるホテルのスタッフに手配を頼むのも有効。
3. いかさま賭博詐欺プノンペンで多発する“日本人狙い”の罠

手口の詳細
- スーパーマーケットや観光地で、親しげに話しかけてくる人物に出会う
- 「友人が日本にいた」「日本語を勉強中」などと共通点をアピールして警戒心を解く
- 「家で食事でもどう?」と誘われ、ついていくとカードゲームに巻き込まれる
- 最初は勝たせてくるが、次第に高額な賭けを要求し、いかさまでお金を失う
▶ 防止策
見知らぬ人に誘われても付いていかない。
相手が日本人でも油断しない。
1人旅の時は特に注意が必要。
被害を防ぐために実践したい旅行者の心得

貴重品の管理は“目立たせない”ことが鉄則
- 高級時計、ジュエリー、ブランドバッグは控えめな装いで。
- パスポートはホテルの金庫に保管し、コピーのみ携帯するのもおすすめ。
- 現金は分散して携帯(財布・ポーチ・靴の中など)し、一度に全額持ち歩かない。
信頼できる情報源の活用
- ホテルスタッフや現地在住者からのアドバイスを活用。
- トラブルの多いエリアや時間帯を避けるよう心がける。
- 緊急時には大使館の情報を確認しておきましょう。
スマホ操作中でも“周囲の警戒”を
- 地図アプリ利用時も周囲に注意。立ち止まって安全な場所で操作。
- SNS投稿に夢中になっていると、犯行の標的になりやすい。
- スマホで写真を撮影している時にも貴重品管理を徹底。
リスクを知って、安全な旅を楽しもう
カンボジアでは、美しい寺院やフレンドリーな人々との出会いが旅の醍醐味です。しかし、安全対策を怠ると、楽しい旅行が一転してトラブルに変わってしまうリスクも。
カンボジア旅行でトラブル・被害に遭ったら

カンボジア旅行中、どれだけ注意していても、盗難やトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。
万が一の事態に冷静に対応するために、事前に必要な連絡先や対応方法を把握しておきましょう。
以下では、カンボジアで被害に遭った際に役立つ主要連絡先とサポート内容をご紹介します。
旅行中のトラブルや緊急事態に備えて、重要な連絡先は事前に確認しておきましょう。
カンボジアの緊急連絡先一覧
種別 | 電話番号 |
---|---|
警察(一般) | 117 |
救急 | 119 |
消防 | 118 |
観光警察 | 012 942 484 012 402 424 |
在カンボジア日本国大使館への連絡方法
万が一、パスポートの紛失・盗難や犯罪被害・事故などのトラブルに遭った場合は、在カンボジア日本国大使館に連絡することで、必要な支援や手続きを受けることができます。
在カンボジア日本国大使館
・住所:194 Preah Norodom Boulevard, Phnom Penh, Cambodia
・電話番号:+85523217161
・開館時間:月〜金 9:00〜12:30 / 13:30〜17:45
(※土日・カンボジアの祝日は休館)
・緊急時の連絡(閉館時の緊急窓口):同上の番号にかけ、音声ガイダンスに従って緊急オプションを選択
旅行前にこれらの情報をスマートフォンやメモに保存しておくことで、いざという時に冷静に対応できます。
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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