イタリアはヨーロッパの中でも多様な気候と豊かな自然環境を持つ国です。北から南までの地理的な広がりが大きいため、訪れる地域によって気候は大きく異なり、旅行のベストシーズンや持ち物も変わってきます。
この記事では、イタリアの北部、中部、南部それぞれの気候特徴やおすすめの服装、そして季節ごとのベストシーズンを詳しく解説します。これからイタリア旅行を計画される方にとって、快適で安全な旅の参考になれば幸いです。
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北部イタリア四季の移り変わりがはっきりした温帯気候

北部イタリアはアルプス山脈を控え、典型的な温帯気候に属します。冬の寒さは厳しく、特に山岳地帯では積雪も多いのが特徴です。夏は比較的湿度が高く、蒸し暑く感じる日もあります。
▶ 北部イタリアの主要都市と見どころ
- ミラノ:イタリアのファッションとデザインの中心地。ミラノ大聖堂や最後の晩餐の名画で有名。
- ヴェネツィア:水の都として知られ、運河とゴンドラの美しい街並みが魅力。
気候と服装のポイント
・夏(6月〜8月)
通気性の良いTシャツやショートパンツ、サンダルがおすすめ。夕方や夜は涼しくなることがあるので、薄手のカーディガンやストールがあると便利。
・冬(12月〜2月)
冷え込みが強く、防寒対策は必須。厚手のコート、セーター、手袋、帽子などを準備しましょう。スキーなどウィンタースポーツを楽しみたい場合は、防水性のあるウェアやスノーブーツも必要です。
ヴェネツィアの月ごとの平均気温と平均降水量
月 | 平均最高気温 (℃) | 平均最低気温 (℃) | 平均降水量 (mm) |
---|---|---|---|
1月 | 6 | 0 | 61 |
2月 | 7 | 0 | 52 |
3月 | 12 | 3 | 57 |
4月 | 16 | 6 | 50 |
5月 | 21 | 11 | 56 |
6月 | 26 | 15 | 65 |
7月 | 29 | 17 | 42 |
8月 | 29 | 17 | 54 |
9月 | 25 | 14 | 74 |
10月 | 19 | 10 | 99 |
11月 | 12 | 5 | 91 |
12月 | 8 | 2 | 79 |
ベストシーズン
・春(4月〜6月)
花が咲き誇り、暖かく過ごしやすい季節。観光シーズンの始まりで人もほどよく、快適に観光が楽しめます。
・秋(9月〜11月)
秋の紅葉や収穫祭の季節で、食文化も楽しめる。気候も穏やかで観光に最適です。
中部イタリア温暖な地中海性気候と歴史の宝庫

トスカーナ地方やローマを含む中部イタリアは、温暖で乾燥した夏と穏やかな冬が特徴の地中海性気候です。歴史的建造物や美術館が豊富で、文化観光に最適な地域です。
▶ 中部イタリアの主要都市と見どころ
- ローマ:古代ローマ帝国の中心地で、コロッセオやフォロ・ロマーノなど世界遺産が点在。
- フィレンツェ:ルネサンス文化の発祥地。ウフィツィ美術館やドゥオモなど芸術と建築の宝庫。
気候と服装のポイント
- 夏(6月〜8月)
暑く乾燥した日が多いので、軽くて通気性の良い服装がおすすめ。帽子やサングラス、日焼け止めも必携。夜は涼しくなることがあるので、軽い羽織りものを持参しましょう。 - 冬(12月〜2月)
比較的温暖ですが、朝晩は冷えるのでセーターやコートが必要。内陸部ではさらに冷え込む日もあるため、暖かい服装を用意してください。
ローマの月ごとの平均気温と平均降水量
月 | 平均最高気温 (℃) | 平均最低気温 (℃) | 平均降水量 (mm) |
---|---|---|---|
1月 | 13 | 3 | 78 |
2月 | 14 | 4 | 72 |
3月 | 17 | 6 | 69 |
4月 | 20 | 8 | 51 |
5月 | 24 | 12 | 43 |
6月 | 29 | 16 | 23 |
7月 | 32 | 18 | 13 |
8月 | 31 | 18 | 26 |
9月 | 28 | 16 | 46 |
10月 | 23 | 12 | 79 |
11月 | 18 | 7 | 99 |
12月 | 14 | 4 | 84 |
ベストシーズン
- 春(3月〜5月)
花祭りやイベントが多く、過ごしやすい気候。観光客も増え始めますが、混雑は比較的少なめ。 - 秋(9月〜11月)
収穫祭やワインのイベントが各地で開催され、美食も楽しめる季節。気候も穏やかで観光に適しています。
南部イタリア真夏は猛暑、冬は温暖な地中海性気候

南部のシチリア島やサルデーニャ島を含む地域は典型的な地中海性気候。夏は非常に暑く、40度近くまで気温が上がることもあります。冬は温暖で過ごしやすいですが、海風が強く吹くこともあるため服装には注意が必要です。
▶ 南部イタリアの主要都市と見どころ
- ナポリ:ナポリピザ発祥の地。ポンペイ遺跡やカプリ島へのアクセスも良好。
- アルベロベッロ:独特な円錐形の屋根のトゥルッリが並ぶ世界遺産の町。
気候と服装のポイント
- 夏(6月〜8月)
通気性の良いリネンやコットンの服装、帽子、サングラス、日焼け止めが必須。水着やサンダルも用意しましょう。 - 冬(12月〜2月)
冬は比較的温暖ですが、海風で体感温度が下がることもあるので、軽いコートやカーディガンがあると安心です。
ナポリの月ごとの平均気温と平均降水量
月 | 平均最高気温 (℃) | 平均最低気温 (℃) | 平均降水量 (mm) |
---|---|---|---|
1月 | 14 | 6 | 95 |
2月 | 14 | 6 | 75 |
3月 | 16 | 7 | 69 |
4月 | 18 | 10 | 57 |
5月 | 22 | 14 | 38 |
6月 | 26 | 18 | 21 |
7月 | 29 | 21 | 14 |
8月 | 30 | 22 | 24 |
9月 | 27 | 20 | 67 |
10月 | 23 | 16 | 91 |
11月 | 19 | 11 | 113 |
12月 | 16 | 8 | 111 |
ベストシーズン
- 春(3月〜5月)
花が咲き誇り、気候も穏やか。南イタリアの美しい自然を楽しむのに最適。 - 秋(9月〜11月)
収穫の季節で、ワインや地元食材が豊富。心地よい気候で観光やドライブにぴったりです。
イタリアの季節まとめ

南北に長く伸びる国土と、山岳地帯・平野・海岸線など多様な地形を持つイタリアは、訪れる地域によって気候が大きく異なります。そのため、同じ季節でも北部と南部では気温や過ごしやすさがまったく違うのが特徴です。
北部:四季の魅力を存分に楽しめる
北部は四季がはっきりしており、冬は雪山でのスキーやスノーボードが楽しめます。春や秋は気温が穏やかで湿度も低く、ミラノやヴェネツィアなどの街歩きや観光に最適です。
中部:温暖で観光しやすいベストシーズンが豊富
ローマやフィレンツェを中心とした中部は比較的温暖な気候が特徴。春から初夏、そして秋は観光客にとって過ごしやすく、屋外観光や歴史的建造物巡り、グルメツアーなどにぴったりです。
南部・島嶼部:一年中温暖だが真夏は要注意
シチリア島やナポリ周辺など南部は年間を通じて温暖で、海の美しさが魅力です。真夏は高温になるため、海水浴やビーチリゾートを楽しむには最適ですが、都市観光なら春や秋が理想的です。
旅を成功させるためのポイント
旅行の目的(観光、ビーチ、スポーツなど)や訪れる地域によってベストシーズンは異なります。事前に気候の特徴を把握し、日程や服装、観光ルートを調整すれば、より快適で充実したイタリア旅行を楽しむことができます。
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