アゼルバイジャンへの旅行を計画している方にとって、気になるのはやはり現地の治安状況です。首都バクーの観光や地方への移動を安心して楽しむために、最新の安全情報や注意点をしっかりと押さえておきましょう。
ここでは、アゼルバイジャンの治安、よくある犯罪の手口、危険エリア、防犯対策まで、徹底的に解説します。
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アゼルバイジャンの全体的な治安状況

アゼルバイジャンは、一般的に中東やコーカサス地域の中では比較的治安が安定しているとされています。特に首都バクーやカスピ海沿岸の都市部では観光インフラも整備されており、安全に過ごすことができます。
しかし一方で、アルメニアとの国境地帯やナゴルノ・カラバフ地域周辺では、政治的・軍事的緊張が続いているため、注意が必要です。
外務省の危険情報レベル(2025年現在)
危険レベル | 対象地域 | 内容 |
---|---|---|
レベル4 | アルメニアとの国境地帯 | 退避勧告 |
レベル3 | ナゴルノ・カラバフ周辺 | 渡航中止勧告 |
レベル2 | ゴランボイ、バルダなど8地域 | 不要不急の渡航中止 |
レベル1 | 上記以外(首都バクー含む) | 十分注意 |
旅行者は出発前に必ず外務省「海外安全ホームページ」で最新情報を確認することが重要です。
首都バクーの治安と注意点
アゼルバイジャンの首都バクーは、コーカサス地方の中でも比較的治安が良いとされており、観光地としても整備が進んでいます。
特に旧市街(イチェリ・シェヘル)やフレームタワー、バクー湾沿いのプロムナードなど、観光客に人気のスポットでは、昼間であれば女性の一人歩きも問題ないほど安全です。ただし、どんな都市でも共通するように、軽犯罪や観光客を狙ったトラブルには十分な注意が必要です。
夜間の移動に注意

バクーの市街地は夜でもある程度人通りがありますが、以下の点に注意してください:
・裏通りや人気の少ない場所には立ち入らないこと
犯罪に巻き込まれるリスクを避けるため、できるだけ明るく人通りのある通りを選びましょう。
・タクシーは流しより配車アプリを利用
ぼったくり被害を避けるためにも、「Bolt」や「Uber」などの配車アプリを活用するのが安全で安心です。現地ではBoltの利用が主流となっています。
・酔っての移動は避ける
バーやクラブなどでお酒を飲んだ後は、判断力が鈍ることもあるため、なるべく複数人での移動を心がけましょう。
観光客が注意すべきスポット

いくつかのエリアでは、観光客を狙った軽犯罪のリスクが報告されています。以下の場所では特に注意を払いましょう:
・旧市街(イチェリ・シェヘル)
狭い石畳の路地が続き、歴史的な街並みが魅力のスポットですが、人混みの中ではスリが発生しやすい場所でもあります。リュックやバッグの管理に注意を。
・地下鉄(メトロ)
市民の通勤手段として日常的に使われており、特に朝夕のラッシュ時には混雑が激しく、スリが多発します。バッグは前に抱えるか、身体に密着させて持ちましょう。
・ヤナルダグ山周辺(炎の山)
バクー郊外の観光地で、夜間に訪れる観光客も多いエリアですが、帰りのタクシーで不当な料金を請求されるケースが報告されています。配車アプリを使うか、事前に料金を確認しておくことをおすすめします。
英語は観光地では通じるが、基本的なロシア語・アゼルバイジャン語の単語を覚えておくと安心!万が一のトラブル時に役立つ可能性があります。
よくある犯罪とその対策
アゼルバイジャン・バクーでは治安は比較的良好とされていますが、観光客を狙った軽犯罪は発生しています。
特に以下のような犯罪には注意が必要です。事前に対策を知っておけば、被害を未然に防ぐことができます。
スリ・ひったくり

人が多く集まる旧市街、地下鉄、マーケットなどで多発。観光客は狙われやすいため特に注意。カバンや貴重品はもちろんですが、歩きスマホしていたらスマホをひったくられるという被害も。
対策
- バッグは建物側に持ち、身体の前に抱えるようにする
- チャック付きのカバンを使用し、常に閉めておくこと
- リュックは背負わず、前にかけるかショルダータイプを選ぶ
- 子どもや老人を装ったグループ犯もいるため油断しない
路上で話しかけてくる人や、子どもが近づいてきたときは要注意。一人が注意を引いている間に、もう一人が財布を抜くといった手口もあります。
タクシーのぼったくり

観光客を見ると、相場の数倍の金額を請求するタクシーが存在します。特に空港や観光地周辺で発生しやすいです。
対策
- 流しのタクシー(車体にメーターがないもの)は使用しない
- 配車アプリ(BoltまたはUber)を活用し、料金が事前に表示されるものを選ぶ
- 乗車前に料金を確認し、交渉・合意してから乗る(交渉制タクシーの場合)
- なるべくホテルや観光施設から呼んでもらった信頼できる業者を利用する
郊外の観光地を訪れた帰りなどは特に金額を上乗せしてくるドライバーが多いので注意が必要。配車アプリを準備しておけば安心。
ニセ警官・ニセ公務員詐欺

私服の男が警察や公務員を装って「パスポートの確認をさせてください」「所持品を調べます」などと話しかけ、貴重品を盗む詐欺。
対策
- 本物の警官は必ず身分証明書を携帯しており、提示を求めれば応じます
- 荷物検査やパスポート提示は、必ず人目のある公共の場で対応する
- 疑わしい場合は「近くの警察署へ行きましょう」と提案し、ついて行かないようにする
観光客は言葉の壁や焦りから応じてしまうケースが多いですが、冷静に対処しましょう。
両替詐欺

特徴
路上や非公式な両替所では、偽札や不正なレートでの両替、受け取った金額が不足しているといった被害が報告されています。
対策
- 必ず正規の両替所(空港、銀行、市内の公認両替所)を利用する
- レート表を確認し、手数料が含まれているかもチェックする
- 両替後はその場で金額を確認し、不足があればすぐに指摘する
不安な場合には街中の銀行での両替や、ATMを利用した現地通貨の調達がオススメです。
写真撮影する際の注意

バクーを訪れた観光客の多くが美しい街並みや歴史的建造物の撮影を楽しんでいますが、撮影マナーや禁止事項を守ることが重要です。
撮影禁止の場所
・警察署・軍事施設・政府機関などの建物
国家機密や治安維持に関わる施設の撮影は、たとえ外観であってもトラブルの原因になります。最悪の場合、拘束や罰金の可能性もあります。
・空港の保安エリアや入国審査官の撮影
特に出入国管理や警備員が映り込む写真には注意してください。
無断で人を撮影しないことが基本。
イスラム文化が根付くアゼルバイジャンでは、特に女性や年長者に対する配慮が求められます。一声かけてから写真を撮りましょう。
アゼルバイジャン旅行で被害に遭ったら

アゼルバイジャン旅行中、どんなに注意していても、スリや詐欺、ひったくりなどの被害に遭う可能性はゼロではありません。特に人混みの多いマーケットや観光地では警戒が必要です。
万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合でも、事前に対応手順や連絡先を把握しておくことで、落ち着いて行動することができます。以下に、アゼルバイジャン滞在中に犯罪被害に遭った際の対処法と緊急連絡先情報をまとめました。
アゼルバイジャンでの緊急時の主要連絡先一覧
番号 | 用途 |
---|---|
102 | 警察 |
103 | 公共救急サービス |
101 | 火災・災害通報用 |
在アゼルバイジャン日本国大使館への相談
盗難や犯罪被害に遭った場合、パスポートの紛失や再発行などの手続きが必要になることもあります。在アゼルバイジャン日本国大使館では、以下のようなサポートが受けられます。
- 警察署での被害届提出サポート
- パスポートの再発行または渡航書の発行
- 帰国支援や緊急時の連絡対応
在アゼルバイジャン日本国大使館
- 住所:1033, Izmir Street, Hyatt Tower 3, 6 fl., Baku AZ1065, Republic of Azerbaijan
- 電話番号(代表):+994124907818 / 19
- 受付時間:月〜金曜 8:30~12:00 / 13:30~17:15(土日祝休)
パスポート紛失の際には、現地警察での「紛失・盗難証明書」が必要になるため、まずは最寄りの警察署で被害届を出しましょう。その後、大使館での手続きに進んでください。
被害に遭ったらすぐにすべきこと
・安全を確保
まずはその場を離れ、明るく人の多い安全な場所に避難しましょう。夜間や人通りの少ないエリアでは特に注意が必要です。
・警察署に被害届を提出
最寄りの警察署で被害届を出し、「FIR(First Information Report)」または「盗難証明書(Theft Report)」を受け取ってください。これは保険請求や領事館での手続きに必要です。
・領事館に連絡
パスポートの紛失や盗難にあった場合は、在ムンバイ日本国総領事館に連絡し、「渡航書」または「パスポート再発行」の申請を行います。提出書類にはFIRが必要です。
・クレジットカードを停止
カードの盗難やスキミングが疑われる場合は、すぐにカード会社に連絡して利用停止手続きを行ってください。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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