バングラデシュに行く前に、現地の治安状況が気になりますよね。
首都ダッカをはじめとする主要都市の安全性や注意すべき犯罪、危険なエリア、防犯対策まで詳しく解説します。安全で充実した旅を楽しむための情報をぜひ参考にしてください。
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バングラデシュの治安の基本情報

バングラデシュは全体的に比較的安定していますが、一部の地域ではテロや政情不安のリスクがあるため、十分な注意が必要です。
外務省の海外安全情報によると、チッタゴン丘陵地帯(Chittagong Hill Tracts*は「レベル2(不要不急の渡航は止めてください)」に指定されています。
一方、首都ダッカやその他の主要都市は「レベル1(十分注意してください)」となっています。
特に、2016年に首都ダッカで発生したホーリー・アーティザン・ベーカリー襲撃事件では、日本人7名を含む22名が犠牲となり、世界的に大きな衝撃を与えました。
その後、政府による治安対策が強化され、警察や軍による警備が強化されていますが、テロの脅威が完全に排除されたわけではありません。そのため、旅行中も警戒を怠らないようにしましょう。
バングラデシュの注意すべきエリア
バングラデシュの主要都市であるダッカ、チッタゴン、クルナなどは、多くの旅行者やビジネス関係者が訪れるエリアですが、都市部ならではの犯罪や社会情勢のリスクがあります。以下に、特に注意が必要なエリアを紹介します。
ダッカの旧市街(オールドダッカ)

- リスク: 人混みが多く、スリや置き引きが多発。
- 対策: バッグは前に抱える。スマホや貴重品を人前で出さない。
- 備考: 交通渋滞がひどいため、スケジュールに余裕を。
バス・鉄道駅周辺

- リスク: 詐欺やぼったくり、スリのリスクが高い。
- 対策: チケットは信頼できる窓口で。深夜や早朝は避ける。
- 備考: 配車アプリ(UberやPathao)を活用すると安全性が高まる。
ナイトクラブやバー

- リスク: 外国人を狙ったスパイクドラッグや詐欺、強盗の事例あり。
- 対策: 知らない人の飲み物を受け取らない。過度な飲酒を避ける。
- 備考: 深夜の一人歩きは避け、タクシーを利用。
ダッカの比較的安全なエリア
ダッカには、外国人駐在員やビジネス関係者が多く住んでいる比較的安全なエリアも存在します。ホテルを選ぶ際にはこのあたりを選ぶと比較的安心です。
グルシャン(Gulshan)

ダッカの中でも特に治安が良いとされるエリアで、多くの大使館や国際機関のオフィスが集まっており、エリア全体のセキュリティも厳重です。
外国人駐在員や富裕層が多く暮らすため、街並みも整備されており、道幅が広く清潔感があります。
また、高級ホテルや多国籍料理が楽しめるレストラン、カフェ、ブティックが多く立ち並び、観光客にも快適な滞在環境を提供してくれます。
バリダラ(Baridhara)

バリダラは、ダッカにおける最も高級な住宅街のひとつで、外国の大使館や国際機関のオフィス、外交官の住居が多く集まるエリアです。特に「バリダラ外交団区域(Baridhara Diplomatic Zone)」と呼ばれる一角は、一般車両の出入りも制限されており、セキュリティレベルが非常に高いのが特徴です。
周辺にはインターナショナルスクールや高級ショッピングモールも点在しており、家族連れや長期滞在者にも人気があります。飲食店やカフェはやや少ないですが、グルシャンやバナニが近いため、アクセスには困りません。
バナニ(Banani)

バナニは、グルシャンと隣接する人気の住宅・商業エリアで、モダンな雰囲気と利便性を兼ね備えた街です。
オフィスビル、高級コンドミニアム、レストラン、バー、カフェ、スパなどが集まっており、外国人にも親しみやすい生活環境が整っています。日中はビジネス街として、夜はナイトライフの中心地としての顔を持ち、活気があるエリアです。
ただし、グルシャンやバリダラに比べると、時間帯や場所によっては混雑や治安面で注意が必要なこともあるため、夜間の一人歩きや貴重品の管理には一定の注意が必要です。
バングラデシュでよくある犯罪の手口と防犯対策
バングラデシュは文化・歴史・人々の温かさに魅了される国ですが、一方で外国人観光客をターゲットにした犯罪が発生しているのも事実です。安全な旅を楽しむためには、現地でどのようなトラブルが起きうるのかを知り、適切な対策を講じておくことが重要です。
1. スリ

バングラデシュのバザール(市場)、バスターミナル、駅などの混雑した場所では、スリが日常的に発生しています。特に外国人は「財布を持っている=現金がある」と見なされ、ターゲットにされやすいです
・主なスリの手口
数人のグループで接近してくる場合や、混雑や不自然なぶつかり方を利用してスリをするケースがあります。子供や女性の犯行も多いので注意しよう!
・典型的な場所
ダッカのニューマーケットやガルシャン地区
チッタゴンの駅周辺
混雑するフェリー乗り場
財布やスマートフォンは内ポケットや防犯ポーチへ入れて、リュックは背負わず前に抱えましょう。バッグのチャックは常に閉じておき、人混みでは周囲に気を配る癖をつけましょう。
2. ひったくり

主にバイクやリキシャに乗った犯人が、歩行中の旅行者のカバンやスマホを力ずくで奪い去るケースです。短時間で犯行が終わるため、追跡も困難。
主なひったくりの手口
後ろから静かにバイクや徒歩で接近して一瞬で奪う犯行です。また、スマホで通話していたり操作している時の手元を狙うケースも。バッグの肩紐を切って持ち去る場合もあるので注意!
・よく狙われる場所
主要道路沿いの歩道
観光地近くの狭い路地
照明の少ないエリア
スマホは歩きながら使わないように気を付けて、バッグは体の前で持ち、ファスナーは常に閉じましょう。歩く際は道路側ではなく建物側を歩く方が安心です。
3. ぼったくり

タクシー、リキシャ、土産物店で、相場を知らない観光客に高額請求する手口が多発しています。特に空港やホテル周辺で頻発。
典型的なケース
タクシーなどでメーターを使わない・壊れていると言い張りぼったくる手口や、「観光料金」「外国人料金」と言って割増請求があったり、目的地到着後に突然料金を吊り上げるなど。
・よく狙われる場所
タクシー、リキシャなどを使う際に注意
土産屋さんでは事前に価格をチェック
配車アプリ(Uber、Pathao)を活用し事前に料金確し、必ず乗車前に料金を交渉・確認ガイドブックや現地の人に相場を聞いておく
4. 偽ガイド・詐欺(Scams)

観光地で「日本語が話せる」などと言って近づいてくる偽ガイドが存在します。親しげに話しかけ、高額なツアーや土産物を勧めてきます。
代表的なパターン
・偽の観光ガイドに案内料を要求される
・特定の店に連れて行かれ、購入を強要される
・偽のNGOや孤児院への寄付を頼まれる
見知らぬ人と軽々しく行動を共にしないようにし、公式ガイドのみを利用しましょう。また、トリップアドバイザーなどの評価を事前に確認しておくと安心。
バングラデシュでの防犯対策の基本

▶ 貴重品は分散して管理
パスポートはホテルのセーフティボックスに保管し、現金は数カ所に分けて持ち歩く(例:靴の中、ベルト内ポーチ)ようにしましょう。不要なクレジットカードや書類は持ち歩かない
▶ バッグと持ち物の持ち方を見直す
バッグは体の前でしっかりと持ち、背中や脇には注意しましょう。鍵付きまたは隠しファスナー付きのバッグを使用するのがオススメ!外出時は派手な装飾品や高級時計を避けましょう。
▶ 交通手段の選び方に注意
観光客向けタクシーや怪しいツアーバスは避けましょう。配車アプリを使えばドライバー情報や車両番号も記録に残るので安心!空港では「公式タクシーカウンター」を通して車を手配してください。
▶ 夜間の移動は極力避ける
バングラデシュでは、夜遅くの外出は最小限に、特に徒歩移動は避けるのがオススメ。夜行列車や夜行バスの利用時は、貴重品を体に密着させて管理しましょう。
安心して旅を楽しむために
バングラデシュは、豊かな文化や美しい自然、独自の食文化が楽しめる魅力的な国ですが、治安面ではまだまだ注意が必要です。事前に犯罪の手口を知り、防犯対策を実践することで、トラブルに巻き込まれるリスクを大幅に減らすことができます。
バングラデシュ旅行でトラブル・被害に遭ったら

バングラデシュ旅行中、どれだけ注意していても、盗難やトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。
万が一の事態に冷静に対応するために、事前に必要な連絡先や対応方法を把握しておきましょう。
以下では、バングラデシュで被害に遭った際に役立つ主要連絡先とサポート内容をご紹介します。
バングラデシュの緊急連絡先一覧
種別 | 電話番号 |
---|---|
警察 | 999 |
救急車 | 999 |
消防 | 999 |
緊急総合 | 999 |
観光警察(ダッカ) | +880 2 55013484 |
バングラデシュでは緊急時はすべて「999」で統一されているため、覚えやすく便利です。観光地でのトラブル時には観光警察も頼りになります(ただし対応エリアや時間は限定的なので注意)。
在バングラデシュ日本国総領事館への連絡方法
バングラデシュには日本国大使館が設置されています。
パスポートの紛失・盗難、犯罪被害、事故などのトラブルに遭った場合は、速やかに下記の大使館へ連絡してください。
在バングラデシュ日本国大使館
住所:Plot No. 5 & 7, Dutabash Rd, Dhaka 1212 Bangladesh
開館時間:月〜金 8:30〜12:00 / 13:30〜17:00(※土日・祝日は休館)
代表電話番号:+88029840010
旅行前にこれらの情報をスマートフォンやメモに保存しておくことで、いざという時に冷静に対応できます。
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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