ベルリン(Berlin)は、ドイツの首都であり、ヨーロッパでも特に個性豊かな都市のひとつです。冷戦による東西分断の歴史を色濃く残しつつも、現代アートや音楽シーンの中心地として世界中の旅行者を惹きつけています。
歴史的建造物から世界遺産、美術館、ストリートカルチャー、そしてグルメまで、見どころが尽きない都市です。
ベルリンの魅力
- 歴史と現代が融合:ベルリンの壁やブランデンブルク門といった歴史的シンボルの隣に、近代的な建築や最先端のカルチャーが共存しています。
- 文化の宝庫:ユネスコ世界遺産「ムゼーウムス島」をはじめ、美術館・博物館が充実。
- 多様なグルメシーン:伝統的なドイツ料理から多国籍料理まで、食の選択肢が豊富。
- イベントの街:ベルリン国際映画祭やクリスマスマーケットなど、季節ごとに魅力的なイベントが開催されます。
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ベルリンの定番観光スポット5選
まずはベルリンの定番の観光スポットを5つご紹介します。以下の5つの観光スポットは是非巡ってみてください。
ベルリンの壁(Berliner Mauer)

冷戦時代の象徴として世界的に知られる ベルリンの壁。1961年から1989年まで東西ベルリンを分断し、多くの人々の生活に深い影響を与えました。1989年の崩壊は、ドイツ統一と冷戦の終結を象徴する歴史的出来事となっています。
現在は 「イーストサイドギャラリー(East Side Gallery)」 として約1.3kmにわたり壁が残され、100以上の壁画が描かれています。世界各国のアーティストによるアート作品は、自由・平和・希望をテーマにしたものが多く、訪れる人々に強いメッセージを伝えています。特に「兄弟のキス(Fraternal Kiss)」の壁画は、フォトスポットとしても大人気です。
見どころ
- イーストサイドギャラリー:ベルリン最大の壁の遺構。ウォールアートが連なる屋外ギャラリー。
- チェックポイント・チャーリー:かつて東西ベルリンの国境検問所があった場所。小さな博物館も併設。
- ベルナウアー通り(Gedenkstätte Berliner Mauer):壁が実際にあった通りで、記念館や展示施設が整備され、当時の暮らしを学べます。
アクセス
- イーストサイドギャラリー
- 最寄駅:Sバーン「Warschauer Straße(ワルシャワー・シュトラーセ)」駅から徒歩約5分
- 所要時間:約1時間〜1時間半で一通り見学可能
- チェックポイント・チャーリー
- Uバーン「Kochstraße(コッホシュトラーセ)」駅から徒歩すぐ
観光のポイント
冬は寒風が強いため、防寒着が必須。夏は日差しが強いので帽子やサングラスがあると安心です。記念撮影をするなら午前中がおすすめ(人が少なく、光の条件も良い)。アートは雨や風で劣化しやすいため、時期によっては修復中の作品もあります。
ブランデンブルク門(Brandenburger Tor)

ベルリンの中心、ウンター・デン・リンデン大通りの西端に位置するブランデンブルク門は、ベルリンを象徴するランドマークです。
1791年にプロイセン王国の勝利を記念して建設され、古代ギリシャのアクロポリスをモデルにした新古典主義様式の建築で、高さ約26mの堂々たる姿を誇ります。門の上には「勝利の女神ヴィクトリア」が操る四頭立て馬車(クアドリガ)の彫刻があり、訪れる人々を圧倒します。
平和と統一の象徴
冷戦時代にはベルリンの壁とともに「東西分断の象徴」とされ、一般市民が近づくことすらできない場所でした。しかし、1989年の壁崩壊後には統一ドイツの象徴として生まれ変わり、現在は平和と統一の象徴として世界中から観光客が集まります。
アクセス
- 最寄駅:Sバーン「Brandenburger Tor駅」またはUバーン「U55線 Brandenburger Tor駅」から徒歩すぐ
- 徒歩圏内のスポット:
- 国会議事堂(Reichstag)まで徒歩約5分
- ポツダム広場まで徒歩約10分
- ホロコースト記念碑まで徒歩約5分
見どころポイント
勝利の女神が操る「クアドリガ像」は必見。冷戦時代の「分断の象徴」から「統一の象徴」へと変わった歴史がある。夜のライトアップと大晦日のカウントダウンイベントは必見。
ベルリン大聖堂(Berliner Dom)

ベルリン大聖堂は、ベルリンを代表する宗教建築であり、街の中心にそびえ立つ壮麗なプロテスタントの大聖堂です。
19世紀末に建てられたルネサンス様式とバロック様式が融合した建築は、豪華で荘厳な雰囲気を放っています。高さ114メートルの大ドームは圧巻で、ベルリンの街並みにひときわ映える存在です。
内部は大理石や金箔を用いた豪華な装飾が施され、巨大なパイプオルガンや美しいステンドグラスも必見です。また、地下にはホーエンツォレルン家の霊廟があり、プロイセン王家ゆかりの棺が数多く安置されています。
展望台からの眺めもオススメ
階段を上ると展望台にアクセスでき、ベルリン市街を360度見渡す絶景スポットとして人気です。特に天気の良い日には、テレビ塔や博物館島、シュプレー川まで見渡すことができます。
基本情報
- 住所:Am Lustgarten, 10178 Berlin
- アクセス:
- Uバーン「Museumsinsel駅」徒歩すぐ
- Sバーン「Alexanderplatz駅」から徒歩約10分
- 開館時間:10:00〜18:00(最終入場 17:00)※日曜は礼拝により見学制限あり
- 入場料:大人 10€、学生 7€(12歳未満は無料)
観光のポイント
展望台からのベルリン市街の眺望は必見!博物館島(ムゼーウムスインゼル)に隣接しているので、美術館・博物館巡りとセットで観光するのがおすすめ。夜はライトアップされた大聖堂が幻想的な雰囲気を演出します。
ポツダム広場(Potsdamer Platz)

ベルリンの近代都市を象徴するスポットで、再統一後に再開発されたベルリンの新しい中心地です。
かつて冷戦時代には「死の地帯」と呼ばれ、東西分断の境界に位置していましたが、現在は近代的な高層ビル群とエンターテインメント施設が立ち並ぶ賑やかなエリアへと生まれ変わりました。
主な見どころ
- ソニーセンター(Sony Center)
ガラスの巨大ドームが特徴的な複合施設。映画館、レストラン、カフェがあり、夜にはライトアップが幻想的な雰囲気を演出します。 - モール・オブ・ベルリン(Mall of Berlin)
ベルリン最大級のショッピングモール。ファッションブランドや飲食店が充実しており、観光客にも人気です。 - ライツェン広場(Leipziger Platz)
美しい円形の広場で、歴史と現代建築が融合した空間。散策にぴったり。 - ベルリン国際映画祭(ベルリナーレ)会場
世界三大映画祭の一つである「ベルリナーレ」が毎年2月にここで開催され、世界中の映画ファンやスターが集います。
基本情報
- 所在地:Potsdamer Platz, 10785 Berlin
- アクセス:
- Uバーン・Sバーン「Potsdamer Platz」駅すぐ
- ベルリン中央駅からバス・電車で約10分
- 営業時間:エリアは24時間散策可能(施設ごとに営業時間は異なる)
- 所要時間目安:1〜2時間(ショッピングや食事を含めると半日も楽しめる)
楽しみ方
夜はライトアップされた近代建築を眺めながら散歩するのも楽しい。シネコンで最新映画を鑑賞したり、カフェやレストランで国際色豊かなグルメを堪能
ムゼーウムス島(Museumsinsel)

ベルリン中心部を流れるシュプレー川の中州に位置するムゼーウムス島は、島全体がユネスコ世界遺産に登録されている文化の宝庫です。
19世紀から20世紀初頭にかけて建設された5つの主要博物館が集まり、古代文明から近代ヨーロッパ美術まで、幅広い分野のコレクションを一度に鑑賞できる点が最大の魅力です。歴史・芸術・建築のすべてを堪能できるため、美術愛好家や歴史好きには必見のスポットとなっています。
主な博物館と見どころ
- ペルガモン博物館(Pergamonmuseum)
世界的に有名な博物館で、圧倒的なスケールを誇る展示が特徴。特に古代バビロニアの「イシュタール門」や「ペルガモン大祭壇」は、その壮大さで訪れる人々を魅了します。現在も一部改修工事が続いていますが、公開されている展示は必見です。 - 新博物館(Neues Museum)
古代エジプト美術を中心に展示。中でも最も有名なのが「ネフェルティティの胸像」。精緻な美しさと保存状態の良さから、世界的に知られる傑作であり、多くの観光客がこの像を見るために訪れます。 - 旧博物館(Altes Museum)
古代ギリシャやローマの彫刻や陶器などを収蔵。クラシカルな円柱の外観も美しく、建築物そのものも芸術作品といえる存在です。 - ボーデ博物館(Bode-Museum)
彫刻コレクション、ビザンティン美術、コイン・メダルコレクションなどを展示。重厚な外観が印象的で、ムゼーウムス島の北端に位置しています。 - 旧国立美術館(Alte Nationalgalerie)
19世紀ヨーロッパ美術を中心に収蔵。ドイツ・ロマン派や印象派の絵画、彫刻などが充実しており、美術館好きにはたまらない空間です。
観光のポイント
- 島全体が広大なため、1日ではすべてを回りきれないことも多く、事前に訪れる博物館を絞っておくのがおすすめ。
- 「ムゼーウムス島チケット」を購入すれば、複数の博物館にお得に入場可能。
- 周辺にはベルリン大聖堂やウンター・デン・リンデン大通りもあるため、セットで観光すると効率的です。
- 夜のライトアップされた建物群も幻想的で、日中とは違った雰囲気を楽しめます。
\ ムーゼウス島の観光情報 /
ベルリンで体験したいこと

▶ ストリートアート散策
ベルリンは「街そのものがキャンバス」と呼ばれるほど、ストリートアートが充実しています。クルツベルクやフリードリヒスハイン地区を歩けば、色鮮やかなグラフィティや巨大なウォールアートに出会えるはず。特にイーストサイドギャラリー(旧ベルリンの壁跡地)は、世界中のアーティストが手掛けたアートで埋め尽くされており、写真スポットとしても人気です。
▶ ベルリンの夜を満喫
「眠らない街」と称されるベルリンは、クラブカルチャーの聖地。テクノを中心に、ジャンルを問わない音楽イベントが毎晩のように開催されています。伝説的なクラブ「ベルクハイン」をはじめ、倉庫や工場跡地を改装した個性的なクラブも多数。音楽好きには外せないナイトライフ体験が待っています。
▶ 歴史ツアー
ベルリンは近代史を学ぶ上で欠かせない都市。戦争記念館やホロコースト記念碑では、歴史の重みを肌で感じることができます。また、ベルリンの壁記録センターやDDR博物館では、冷戦時代の市民の生活や社会の様子を体験的に学ぶことができ、歴史好きにはたまらないスポットです。
ベルリンのグルメ
ベルリンの食文化は、伝統的なドイツ料理に加え、移民文化や国際色豊かなエッセンスが融合しているのが特徴です。
- カリーヴルスト(Currywurst)
ベルリンB級グルメの代名詞。香ばしいソーセージにケチャップとカレー粉をかけたシンプルな料理ですが、地元の人にも観光客にも大人気。街角の屋台で気軽に味わえます。 - ケバブ(Döner Kebab)
トルコ移民が広めた料理で、今ではベルリンのソウルフード的存在。ジューシーな肉と野菜を挟んだボリューム満点のサンドは、深夜の軽食にもピッタリ。 - シュニッツェル
ドイツ伝統のカツレツ料理。外はサクサク、中はジューシーで、家庭料理としても人気。レモンを絞って食べるのが本場流です。 - ベルリナーヴァイセ(Berliner Weisse)
ベルリンを代表する地ビールで、フルーティーで爽やかな酸味が特徴。ラズベリーシロップやハーブシロップを加えて飲むのが定番で、女性にも人気があります。
ベルリンのイベント・シーズン情報
2月:ベルリン国際映画祭(ベルリナーレ)
カンヌ・ヴェネツィアと並ぶ世界三大映画祭のひとつ。世界中の映画関係者やスターが集まり、最新作や話題作を鑑賞できます。映画好きならこの時期は必見。
5月:文化カーニバル(Karnaval der Kulturen)
世界中の民族音楽やダンス、衣装パレードがベルリンの街を彩ります。ベルリンの多文化共生を体感できる活気あふれるお祭りです。
9月:ベルリンマラソン
世界有数の市民マラソン。フルマラソンの世界記録が数多く誕生しており、ランナーにとって憧れの舞台。沿道から声援を送るだけでもエネルギーを感じられます。
12月:クリスマスマーケット
ベルリンの冬の風物詩。シャルロッテンブルク宮殿前やジャンダルメンマルクト広場ではイルミネーションが輝き、ホットワインや焼き菓子の香りに包まれます。ヨーロッパの伝統的なクリスマスの雰囲気を味わえる特別なシーズンです。
ベルリンは魅力の詰まった都市

ベルリンは「歴史 × 現代文化 × グルメ」が同時に楽しめるヨーロッパ屈指の観光都市です。
ブランデンブルク門やベルリンの壁といった象徴的なスポットを巡るだけでなく、ストリートアートや音楽イベント、グルメまで多彩な楽しみ方が可能。
初めてのドイツ旅行でも、リピーターでも常に新しい発見がある都市です。
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