ヒマラヤの王国として知られるブータンは、近年注目されている秘境的な観光地です。「幸せの国」と呼ばれるそのイメージ通り、ブータンの治安はアジア諸国の中でも非常に良好とされています。
しかし、安心して旅を楽しむためには、基本的なリスクや注意点を知っておくことが大切です。この記事では、ブータンの治安状況や観光客が気をつけるべきポイント、現地での安全対策について詳しく解説します。
\ブータン旅行にeSIMが便利/

ブータンの治安状況は?全体的に「安全」と評価される理由

ブータンは、政治的にも安定しており、犯罪発生率も極めて低い国です。政府が「国民総幸福量(GNH)」という独自の価値観を掲げており、国民の教育水準も比較的高く、犯罪抑止にもつながっています。
- 観光客に対する暴力犯罪や重大なトラブルはほとんど報告されていません。
- 首都ティンプーや観光の拠点パロなどの都市部でも、比較的安心して散策できます。
- 夜間の外出も比較的安全ですが、念のため早めの帰宅を心がけましょう。
とはいえ、外国人観光客として最低限の警戒心は忘れずに持つことが大切です。
\ ブータンの国民総幸福量(GNH)とは? /
気をつけたい犯罪・トラブル予防策と注意点
ブータンは比較的治安の良い国ですが、海外なので気を付けるべきポイントはいくつかあります。
スリ・盗難のリスクはゼロではない

ブータンの治安は良いものの、人が多い観光地や市場、バス停などではスリや置き引きが発生する可能性があります。
スリ・盗難対策
貴重品はホテルのセーフティボックスに預け、外出時は最小限の現金とカードのみにするのが良いでしょう。
また、リュックやバッグは体の前で持つなど工夫をして、スマートフォンやカメラを無防備に出しっぱなしにしないなど気を付けましょう。
詐欺(ぼったくり・偽ガイド)

まれに、観光客を狙った偽ガイドやツアーのぼったくりが報告されることも。親しげに近づいてくる現地人には慎重に対応しましょう。
ぼったくり対策
ブータン旅行を予約する際には、信頼できる旅行代理店や公式ガイドを利用して、料金やサービス内容は事前に確認・合意してから予約するようにしましょう。
現地に到着して、路上で声をかけてくる「案内人」や「個人ツアー」の利用は避けるのが安全です。
自然災害への備えも忘れずに

ブータンは山岳地帯に位置しており、地震やモンスーン期の洪水のリスクもあります。特に6月〜8月の雨季は土砂崩れや滑落の危険性が高まります。
土砂崩れなどの対策
モンスーン期の旅行は天気予報をチェックし、無理な移動は避けるのがいいえしょう。
山道や橋の通行には注意し、現地ガイドの指示に従い、土砂崩れや、落石や崖に注意して行動しましょう。
ブータン旅行で意外と多い体調リスク「高地病」にも注意

ブータンの都市部(ティンプー・パロ)でも標高は2,000〜2,500mあり、タクツァン僧院などの観光地は標高3,000m以上。個人差はありますが、高地病のリスクは十分にあります。
高山病の対策
高所では無理せずゆっくり行動するようにしましょう。
水分補給を十分に行い、体を冷やさないように気を付けて、高山病の症状が出た場合はすぐに休み、悪化するようなら医師や現地ガイドに相談しましょう。
主な症状:頭痛、吐き気、めまい、倦怠感、息切れなど
宗教・文化に配慮した行動にも気を付けよう

ブータンはチベット仏教を国教とする敬虔な国です。文化や伝統を尊重することが、トラブル回避のカギでもあります。
寺院や僧院でのマナー
- 帽子・サングラスを外し、静かに振る舞う
- 写真撮影は事前に許可を確認
- 参拝者の邪魔をしない・僧侶に不用意に話しかけない
服装の注意
- 寺院やゾン(僧院兼要塞)を訪れる際は露出の少ない服装が必須
- 肩・膝を隠す服装(長袖シャツ、ロングスカートなど)を心がけましょう
ブータン旅行を安全に楽しむためのチェックリスト
項目 | チェックポイント |
---|---|
貴重品管理 | セーフティボックスの活用、最低限の持ち出し |
詐欺防止 | 公式ガイドや信頼できるツアー会社を利用 |
体調管理 | 高地病の知識と対策、休息の確保 |
災害対策 | 雨季の移動は慎重に、地震時の避難行動 |
宗教マナー | 静かな振る舞いと適切な服装 |
夜間外出 | 過度に遅い時間の単独行動は控える |
ブータンの治安は良好!ただし基本的な注意は忘れずに
ブータンはアジアでも屈指の治安の良い国で、旅行者が安心して過ごせる国です。暴力的な犯罪のリスクはほとんどなく、観光地も整備されていて快適です。
とはいえ、スリや軽犯罪、高地病、宗教的マナー違反などは旅行者が注意すべきポイントです。現地の文化を尊重し、自己防衛の意識を持って行動すれば、より安心してブータン旅行を満喫できるでしょう。
ブータンでトラブルに遭った際にどうする?

ブータンで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
ブータンの緊急連絡先一覧
機関 | 電話番号 |
---|---|
緊急通報 | 112 |
警察 | 113(警察本部) |
救急車 | 112 |
消防署 | 110 |
上記の電話番号は緊急時の対応を依頼する際の連絡先となりますので、貴重品の紛失・盗難などでポリスレポートなどが欲しい場合には最寄りの警察署にいきましょう。
在インド日本国大使館へ相談
ブータンに大使館は無く、在インド日本国大使館が兼轄しているので、ニューデリーにある在インド日本国大使館への連絡・相談が必要となり、大使館では、下記のようなサポートを受けることが可能です。
・帰国のための渡航書の発給:盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。この渡航書は日本への一時帰国に限り有効です。申請には、現地警察の「盗難証明書」が必要になるので、必ず警察署で届け出を行いましょう。
・現地情報や助言:必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在インド日本国大使館
・住所:Plot No.4&5, Shantipath, Chanakyapuri, New Delhi, Delhi インド
・電話番号(代表):+911126876581
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
\ブータン旅行にeSIMが便利/