「赤道直下にあるから、エクアドルは一年中暑い国」──そう思っていませんか?
実際のエクアドルは、地域や標高によって気候が大きく異なり、同じ国とは思えないほど多彩な気候帯が広がっています。
首都キトの春のように爽やかな高原気候、グアヤキルの蒸し暑い熱帯気候、アマゾンのジャングル気候、そしてガラパゴス諸島の独特な乾季と雨季。旅行先によって必要な服装や持ち物も大きく変わるのが特徴です。
この記事では、エクアドル旅行で必ず知っておきたい季節ごとの気候、降水量の傾向、地域ごとの服装アドバイス、ベストシーズンをまとめてご紹介します。
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エクアドルの基本的な気候区分

エクアドルは地理的に大きく4つのエリアに分かれ、それぞれの気候が異なります。
地域 | 特徴的な気候 | 代表都市 |
---|---|---|
アンデス高地(シエラ) | 1年を通して春のような気候 | キト、クエンカ |
太平洋岸(コスタ) | 高温・湿潤で雨季と乾季が明確 | グアヤキル、マンタ |
アマゾン低地(オリエンテ) | 熱帯雨林気候で常に高温多湿 | テナ、パヨサ |
ガラパゴス諸島 | 年間を通じて温暖、乾季と雨季あり | プエルトアヨラ |
同じ時期にエクアドル国内を移動すると、朝はセーターが必要でも昼は半袖で十分、夜は雨具が欲しい─そんな多様な気候を一度に体験できるのが魅力です。
エクアドルの季節「乾季」と「雨季」の2シーズン制
日本のように「春夏秋冬」で分けるのではなく、エクアドルでは多くの地域が 乾季日本のように四季(春夏秋冬)があるのではなく、エクアドルの多くの地域は 乾季(5月~11月)と雨季(12月~4月) の2つの季節に分かれます。赤道直下の国ですが、標高や地理的条件によって気候は驚くほど多彩です。
乾季(5月〜11月)

乾季はエクアドル観光に最も適したシーズンと言われています。
- 天気の特徴:雨が少なく、空気が澄んでいて爽やかな日が多い
- 観光のメリット:トレッキングや市街地散策、遺跡めぐりなど屋外アクティビティに最適
おすすめエリア
- アンデス高地(キトやクエンカ):晴れの日が多く、観光や登山が快適
- ガラパゴス諸島:波がやや高く海は冷たくなるものの、動物観察には好条件
特に標高の高い地域では、乾季の青空の下で山々や歴史的建造物を楽しめるため、写真撮影にも絶好のシーズンです。
雨季(12月〜4月)

雨季といっても一日中雨が降るわけではなく、短時間のスコールが多いのが特徴です。
- 天気の特徴:湿度が高く、蒸し暑くなることもあるが、朝や日中は晴れる日も多い
- 観光のメリット:緑が一層鮮やかになり、大自然の生命力を感じられる
おすすめエリア
- ガラパゴス諸島:海水温が上昇し、海が穏やかになるためシュノーケリングやダイビングに最適
- アマゾン地域:熱帯雨林の魅力を存分に楽しめる。植物や野生動物が活発に見られる季節
ただしグアヤキルやアマゾン地域では蒸し暑さが増し、観光時に体力を消耗しやすいため、こまめな水分補給と休憩が必要です。
地域ごとの違いを理解して計画を
同じ季節でも、標高2,800mのキトでは涼しく快適な日が多い一方、海岸部のグアヤキルは蒸し暑く汗ばむ陽気になります。旅行を計画する際には、訪れる都市やエリアの気候をチェックして服装を準備することが大切です。
「乾季=観光に快適」「雨季=自然が豊か」というイメージを持っておくと、旅行時の準備やスケジュールを立てやすくなります。
エリア別の気候と服装のポイント
エクアドルのエリア別の主要都市の季節の特徴をご紹介いたします。
1. キト(アンデス高地・標高約2,850m)

年間平均気温はおおよそ13〜18℃と一年を通して涼しく、真夏のような暑さはありません。
一日の寒暖差に注意!朝晩は10℃前後まで下がり肌寒く感じる一方、昼間は強い日差しで体感温度が高くなるため、脱ぎ着しやすい服装が必須です。
キトの乾季と雨季
乾季(6月〜9月):比較的晴天が多く、空気が澄んでおり観光や街歩きに最適。ガラパゴスやアンデス山岳地帯への旅行の出発点としても人気があります。
雨季(10月〜5月):午後になるとスコールのような雨が降ることがあり、道路の冠水や渋滞が発生する場合もあります。ただし雨は一日中続くわけではなく、午前中は観光しやすいことが多いです。
キトの年間の気候
こちらが、キトの 月別平均最高・最低気温および降水量 の代表データをもとに整理した表です(参考値)。
月 | 平均最高気温 | 平均最低気温 | 平均降水量 |
---|---|---|---|
1月 | 約 19.2 ℃ | 約 9.9 ℃ | 約 85 mm |
2月 | 約 19.1 ℃ | 約 10.2 ℃ | 約 110 mm |
3月 | 約 19.0 ℃ | 約 10.2 ℃ | 約 145 mm |
4月 | 約 19.0 ℃ | 約 10.1 ℃ | 約 170 mm |
5月 | 約 19.3 ℃ | 約 10.0 ℃ | 約 105 mm |
6月 | 約 19.4 ℃ | 約 9.5 ℃ | 約 40 mm |
7月 | 約 19.7 ℃ | 約 9.2 ℃ | 約 20 mm |
8月 | 約 20.2 ℃ | 約 9.2 ℃ | 約 30 mm |
9月 | 約 20.4 ℃ | 約 9.3 ℃ | 約 70 mm |
10月 | 約 20.0 ℃ | 約 9.5 ℃ | 約 115 mm |
11月 | 約 19.4 ℃ | 約 9.5 ℃ | 約 110 mm |
12月 | 約 19.0 ℃ | 約 9.8 ℃ | 約 100 mm |
標高が高いため紫外線が非常に強く、日焼け止め・帽子・サングラスは必携。また、軽度の高山病を感じる人もいるので、水分を多めにとり無理のない行動が大切です。
2. グアヤキル(太平洋岸・港町)

強い日差しと高温による脱水に注意し、こまめな水分補給と日焼け止め対策が必須。また、雨季に訪れる場合は折りたたみ傘やレインコートを持参すると安心です。
さらに治安面では観光地以外での夜間外出を控えるなどの基本的な防犯対策も欠かせません。
グアヤキルの乾季と雨季
雨季(12月~4月):蒸し暑く、午後から夜にかけてスコールのような激しい雨が降ることが多い季節です。道路が冠水することもあるため、市内観光では足元に注意が必要。ただし、植物が青々と茂り、港町らしい活気を感じられる時期でもあります。
乾季(5月~11月):湿度が下がり、気温はやや穏やかになるため観光や街歩きに適しています。特に8月〜10月は比較的涼しく過ごしやすいシーズンで、海岸エリアへの旅行にも最適です。
キトの年間の気候
月 | 平均最高気温 | 平均最低気温 | 平均降水量 |
---|---|---|---|
1月 | 約 31 ℃ | 約 23.6 ℃ | 約 174 mm |
2月 | 約 30.6 ℃ | 約 23.8 ℃ | 約 207 mm |
3月 | 約 31.1 ℃ | 約 24.2 ℃ | 約 250 mm |
4月 | 約 31.3 ℃ | 約 24.0 ℃ | 約 155 mm |
5月 | 約 30.8 ℃ | 約 23.4 ℃ | 約 49 mm |
6月 | 約 29.5 ℃ | 約 22.0 ℃ | 約 13 mm |
7月 | 約 28.8 ℃ | 約 21.3 ℃ | 約 10 mm |
8月 | 約 29.0 ℃ | 約 20.7 ℃ | 約 1 mm |
9月 | 約 29.7 ℃ | 約 21.0 ℃ | 約 2 mm |
10月 | 約 29.7 ℃ | 約 21.4 ℃ | 約 3 mm |
11月 | 約 30.0 ℃ | 約 21.7 ℃ | 約 3 mm |
12月 | 約 31.2 ℃ | 約 22.9 ℃ | 約 35 mm |
強い日差しと高温による脱水に注意し、こまめな水分補給と日焼け止め対策が必須。さらに治安面では観光地以外での夜間外出を控えるなどの基本的な防犯対策も欠かせません。
3. ガラパゴス諸島
おおよそ20〜30℃で、一年を通して比較的温暖です。ただし季節によって海水温や降水量が大きく変化します。
気温変動は比較的少なく、朝晩も過ごしやすい気候。ただし海風が強く体感温度が下がることがあるため、羽織ものがあると安心です。
ガラパゴス諸島の乾季と雨季
乾季(6月〜11月):ガラパゴスを流れるフンボルト海流の影響で涼しくなり、気温は20〜26℃程度。海は冷たく波も高めですが、プランクトンが豊富になりダイビングやシュノーケリングでの海洋生物観察に最適なシーズンです。
雨季(12月〜5月):気温は26〜30℃前後と高く、海が穏やかで海遊びに最適。青空が広がる日が多く、ウミガメやアシカの繁殖期とも重なるため、観光的にも人気の高い時期です。
ガラパゴス諸島の年間の気候
月 | 最高気温(℃) | 最低気温(℃) | 降水量(mm) |
---|---|---|---|
1月 | 29 ℃ | 22 ℃ | 100 mm |
2月 | 30 ℃ | 23 ℃ | 150 mm |
3月 | 30 ℃ | 23 ℃ | 180 mm |
4月 | 29 ℃ | 22 ℃ | 150 mm |
5月 | 28 ℃ | 21 ℃ | 70 mm |
6月 | 26 ℃ | 20 ℃ | 30 mm |
7月 | 25 ℃ | 19 ℃ | 20 mm |
8月 | 25 ℃ | 19 ℃ | 20 mm |
9月 | 26 ℃ | 20 ℃ | 30 mm |
10月 | 26 ℃ | 20 ℃ | 40 mm |
11月 | 27 ℃ | 21 ℃ | 60 mm |
12月 | 28 ℃ | 22 ℃ | 90 mm |
紫外線が非常に強いため、日焼け止めや帽子は必須。乾季は海が冷たいのでウェットスーツがあると快適に泳げます。島間移動の船は揺れやすいため、船酔い対策も準備しておきましょう。
季節を問わず持っておきたいアイテム

- UVカット帽子・サングラス
- 日焼け止め(赤道直下は紫外線が非常に強い)
- レインジャケット or 折りたたみ傘
- 防虫スプレー(ジャングルや湿地帯用)
- 水筒・浄水器(高地やトレッキング時に便利)
エクアドル旅行のベストシーズンは?
行き先 | ベストシーズン | 特徴・おすすめポイント |
---|---|---|
キト・クエンカ | 6月〜9月(乾季) | 雨が少なく快適。遺跡や旧市街散策に最適 |
グアヤキル | 6月〜11月 | 蒸し暑さが和らぎ、屋外観光がしやすい |
ガラパゴス諸島 | 12月〜5月 | 海が穏やかで泳ぎやすく、動物観察にも最適 |
アマゾン地域 | 年中OK(ただし雨は覚悟) | 乾季でも雨はあるため、防水対策は必須 |
エクアドルの季節を知って旅行を楽しもう

エクアドルは「赤道直下=常夏」というイメージとは違い、標高や地域によって全く異なる気候を持つ国です。
旅行の際は、行き先の地域別気候を確認して服装を準備することが大切。また、乾季と雨季の特徴を理解すれば、より快適で充実した旅を楽しめます。
エクアドルならではの多様な気候を体験しながら、ガラパゴスの海、アンデスの街並み、アマゾンの大自然を存分に楽しんでください。
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