ラージャスターン州の首都ジャイプールは、「ピンクシティ」として知られ、美しい建築物や独特の文化で世界中の観光客を魅了しています。
アンベール城、シティ・パレス、ハワ・マハル(風の宮殿)など、数多くの観光名所がある一方、軽犯罪や観光客を狙った詐欺が発生することもあるため、安全対策が重要です。
ジャイプールの治安全体像
ジャイプールはインドの他の主要都市と比べて比較的治安が安定していますが、観光地周辺ではスリや詐欺、ぼったくりといった軽犯罪が発生することがあります。
地元の人々はフレンドリーですが、中には過剰な親しみを見せてきたり、強引に案内を申し出るケースもあるため、適切に対応することが必要です。
観光地でのリスクと注意点

アンベール城(Amber Fort)
丘の上にそびえる壮大な城で、多くの観光客が訪れる場所です。
注意点:公式窓口でチケットを購入し、公式ガイドを利用してください。混雑時にはスリに注意。
シティ・パレス(City Palace)
美術館や宮殿が見どころの観光スポットです。
注意点:強引な土産物売りやガイドの勧誘がある場合があります。貴重品をしっかり管理しましょう。
ハワ・マハル(Hawa Mahal)
繊細な外観が特徴の「風の宮殿」で、周辺のマーケットが賑やかです。
注意点:混雑するマーケットではスリに注意し、荷物を体の前で管理してください。
ジョハリバザール(Johari Bazaar)などのバザール
宝石や布製品が有名なショッピングエリアです。
注意点:価格交渉が基本ですが、過剰な価格提示に注意。信頼できるガイドと訪れるのがおすすめです。
詐欺や犯罪の事例と対策

・強引な客引きや案内詐欺
「無料で案内する」と近づき、高額な料金を要求するケースがあります。
対策:オフィシャルのガイドを利用し、不審な人物には丁重に断る。
・偽の土産物店やジュエリー店
観光客向け店舗の中には粗悪品を高額で販売する場所もあります。
対策:信頼できる店を事前にリサーチする。
・スリやひったくり
混雑したエリアではバッグやポケットを狙われることがあります。
対策:貴重品は首掛けポーチに入れるか、体に密着させて持ち歩く。
・タクシーやリキシャでのぼったくり
「メーターが壊れている」と言われることがあります。
対策:配車アプリ(UberやOla)を利用するか、乗車前に料金交渉を行う。
夜間の行動に関する注意

ジャイプールでは夜間の観光は避ける方が良いです。
・一人歩きを避ける:グループで行動するか、タクシーを利用する。
・宿泊施設の確認:治安の良いエリアに宿泊し、周辺環境を事前に調べる。
・移動手段:信頼できる運転手を手配するか、配車アプリを活用する。
交通手段利用時の注意

・配車アプリ(UberやOla)
料金が明確で、安全な移動手段としておすすめです。
・リキシャ
短距離移動に便利ですが、乗車前に料金を交渉するのが基本です。
・バスやローカル交通機関
混雑する場合が多く、スリのリスクがあります。短距離移動には他の手段を選びましょう。
安全に観光を楽しむための基本アドバイス
・ガイド付きツアーの利用
信頼できる旅行会社や地元ガイドを利用して、安全な観光を楽しむ。
・服装と持ち物の注意
派手な服装や高価なアクセサリーは避け、貴重品は最小限に。大金を持ち歩かない。
・地元文化を尊重
地元の人々や文化を理解し、宗教施設訪問時の服装や写真撮影のマナーを守る。
・言葉の壁への備え
英語が通じる場所が多いですが、簡単なヒンディー語のフレーズを覚えておくと便利です。
ジャイプールは美しい建築物や豊かな歴史に触れることができる魅力的な観光地です。ただし、軽犯罪や詐欺のリスクを考慮し、事前のリサーチと防犯対策を徹底することが必要です。地元の文化を尊重しながら、安全にジャイプール観光を満喫しましょう。
ジャイプールの危険エリア

ジャイプール駅(Jaipur Railway Station)周辺
鉄道駅周辺は人混みが多く、スリや置き引きが発生しやすいエリアです。また、偽ガイドや不正タクシー業者によるぼったくりも報告されています。
貴重品を体から離さないようにし、リュックやバッグの口をしっかり閉じる。移動には公式の配車アプリ(Ola、Uberなど)を利用する。
シンディ・キャンプ(Sindhi Camp)バスステーション周辺
ジャイプールの主要なバスステーションで、長距離バスの利用客が多い一方、スリや詐欺が起きやすい場所です。
手荷物や貴重品を常に目の届く場所に保管する。不審な人から話しかけられても応じない。
ジョーハリ・バザール(Johari Bazaar)とトリポリア・バザール(Tripolia Bazaar)
人気のショッピングエリアですが、混雑した場所ではスリや詐欺が発生しやすいです。また、高額な宝石や工芸品を購入する際の価格交渉でトラブルが起きることもあります。
観光客向けの過剰な売り込みや価格の不透明な取引には慎重になる。高額品を購入する場合は、信頼できる店舗を選ぶ。
アメール・フォート(Amber Fort)周辺
ジャイプールを代表する観光名所ですが、フォート周辺での偽ガイドや観光客向けのぼったくりが報告されています。
公認ガイドや公式チケット売り場を利用する。キャメルライドや象のライドなど、現地ツアーの料金を事前に確認する。
インドの治安状況をご紹介

インド全域において、治安は改善傾向にあるものの、地域によっては依然として犯罪や紛争のリスクがあります。
観光やビジネスで訪れる方々にとって重要なのは、渡航先の地域ごとに異なるリスクを理解し、それに応じた防犯対策を取ることです。
危険レベル1:十分注意すべき地域
インド全域が危険レベル1以上に該当します。
渡航や滞在が可能である一方で、観光客を狙った軽犯罪や詐欺、暴力事件などが報告されているためです。
主な犯罪例
スリや置き引き
混雑した市場や公共交通機関で発生しやすいです。貴重品を肌身離さず持ち、目立たないように管理してください。
詐欺・ぼったくり
観光客を狙った高額請求や、偽ガイドによる不当なサービスが挙げられます。信頼できる情報源や公式サービスを利用しましょう。
睡眠薬強盗
飲み物や食べ物に薬物を混入させる犯罪が一部で報告されています。知らない人からの提供物は受け取らないようにしてください。
危険レベル2:不要不急の渡航を控えるべき地域
以下の地域では、犯罪や政治的な不安定さが理由で、不要不急の渡航は避けることが推奨されています。
・スリナガル(ジャンムー・カシミール州)
・ビハール州
・ジャールカンド州
・オディシャ州
・アンドラプラデシュ州
・テランガナ州
・マハーラーシュトラ州
・チャッティースガル州の一部地域
危険レベル3:渡航中止勧告の地域
スリナガルおよびその周辺地域の大部分が該当します(ラダック地域を除く)。
政治的紛争やテロ活動が活発なため、訪問は控えるべきです。
これらの地域では、テロ活動や武装グループによる治安の不安定化が懸念されています。
渡航する場合には、地元の警察や信頼できる現地情報源を確認して、危ないところや夜間の行動範囲を限定するなどして安全に行動しましょう。
危険レベル4:退避勧告の地域
ジャンムー・カシミール州の管理ライン(LoC)付近は特に危険です。
インドとパキスタン間の緊張が続いており、武力衝突のリスクがあるため、いかなる理由でも近づかないようにしてください。
インド旅行で特に女性が注意すべき点
インドは魅力的な観光地が多く、独特の文化や美しい景観を楽しむことができますが、女性旅行者には特有の注意点があります。
特に、デリーやムンバイのような大都市では、女性が一人で行動していると不審な目を向けられたり、時にはトラブルに巻き込まれることもあるため、安全を確保するための対策が重要です。
公共交通機関や混雑した場所での注意

インドの公共交通機関や混雑した市場では、スリや痴漢行為が発生する可能性があります。これを防ぐためには以下のポイントに注意してください:
- 専用車両の利用:デリーやムンバイの地下鉄には女性専用車両が設けられている場合があります。可能な限りこれを利用しましょう。
- バッグの管理:貴重品はしっかりとしたバッグに入れ、前方に抱える形で管理することをおすすめします。
- 身体的接触を避ける:混雑した場所では、自分の周囲の状況を常に確認し、不審な動きを感じた場合はすぐにその場を離れましょう。
タクシーやリクシャの利用方法

タクシーやリクシャはインド旅行では便利な移動手段ですが、女性が利用する場合には注意が必要です。
- シェアライドを避ける:見知らぬ人と乗り合わせるシェアライドは避け、個別の車両を利用してください。
- 信頼できる配車アプリを活用:UberやOlaといった配車アプリを利用すると、運転手の情報が記録され、トラブルの際にも対応が容易です。
- 深夜の移動は避ける:特に暗い時間帯の移動は控え、どうしても移動が必要な場合は信頼できる車両とルートを選びましょう。
服装に関する注意点

インドでは、服装に対する文化的な感覚が異なり、女性の肌の露出が多い服装は不適切とされる場合があります。
- 露出を控える:ノースリーブやショートパンツのような露出の多い服装は避け、肩や足を隠す服装を心掛けましょう。
- 地元の服を活用する:クルタやスカーフ(ドゥパッタ)を身に着けることで、地元の人々と調和し、不必要な注目を避けることができます。
夜間の行動

夜間は犯罪のリスクが高まるため、女性旅行者には特に注意が必要です。
- 一人での外出を避ける:日没後は安全なエリアで過ごし、一人での行動を控えるようにしましょう。
- 信頼できる同行者と行動する:ツアーガイドや信頼できる現地の友人と一緒に行動することで、安全性を高めることができます。
- 外出時は計画を立てる:宿泊施設から目的地までのルートや交通手段を事前に計画し、不必要な寄り道を避けるようにしてください。
インド旅行はその魅力的な文化や景観を楽しむ一方で、安全対策をしっかりと行うことで、女性旅行者も安心して過ごすことができます。
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インド旅行で被害に遭ったら【ジャイプール編】

インド・ジャイプール旅行中は、「ピンクシティ」と呼ばれる美しい街並みやアンベール城、シティパレスなどの歴史的建造物を楽しめる一方で、観光客を狙ったスリや詐欺、ひったくりの被害も報告されています。特に観光地周辺やマーケット、リキシャ乗り場では十分な警戒が必要です。
万が一トラブルに巻き込まれてしまった場合でも、落ち着いて対応できるよう、事前に対処法や緊急連絡先を把握しておくことが重要です。以下では、ジャイプール滞在中に犯罪被害に遭った際の対処法と緊急連絡先をまとめています。
インド(ジャイプール)での緊急時の主要連絡先一覧
種別 | 電話番号 |
---|---|
警察 | 100 |
救急車 | 102 |
消防 | 101 |
総合緊急 | 112(全国共通) |
※インドでは「112」が警察・消防・救急すべてに対応する全国共通の緊急番号として利用可能です(スマートフォンからも通話可)。従来の番号(100など)も引き続き使用可能です。
ジャイプールで犯罪・盗難に遭った場合の相談先
ジャイプールには日本大使館や領事館の支部は設置されていませんが、**在インド日本国大使館(ニューデリー)**の管轄地域に含まれています。パスポートの盗難や犯罪被害、緊急時の支援については、以下の大使館に相談することができます。
在インド日本国大使館(ニューデリー)
- 住所:50-G, Shantipath, Chanakyapuri, New Delhi 110021, India
- 電話番号(代表):+91-11-4610-4610
- 緊急連絡先(営業時間外):+91-9871-799-203
被害に遭ったらすぐに行うべきこと
安全確保
まずはその場から離れ、安全な場所へ避難しましょう。
現地警察に届け出
最寄りの警察署で被害届を提出し、「FIR(First Information Report)」または「盗難証明書」を受け取ります。
大使館へ連絡
パスポートを失った場合、「渡航書」の発給手続きに必要なため、警察への届け出が必須です。
カードの停止
クレジットカードやキャッシュカードの盗難・スキミングが疑われる場合は、各カード会社へ速やかに利用停止の連絡を。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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