カザフスタンは中央アジア最大の国であり、近年では観光地としての注目度も高まっています。雄大な自然やシルクロードの歴史を感じられる街並みなど、見どころ満載な一方で、「治安は大丈夫?」「テロのリスクはある?」といった不安を持つ方も多いはずです。
この記事では、カザフスタンの最新の治安状況をふまえ、旅行者が安全に旅を楽しむための対策や注意点をわかりやすく解説します。
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カザフスタンの治安の全体評価基本的には「比較的安全」

カザフスタンは中央アジアの中でも政治的・経済的に安定しており、治安が良好な国とされています。特に首都アスタナ(旧ヌルスルタン)や最大都市アルマトイでは、日中に通常の観光活動を行う分には大きな問題はありません。
ただし、都市部での軽犯罪、夜間のトラブル、政治的デモ、交通事情など、注意が必要な場面もあります。旅行者として最低限のリスク回避行動をとることで、安全性をぐっと高めることができます。
注意すべき主な治安リスクと対策
注意すべき主な治安とリスクをご紹介します。
1. スリ・置き引き・詐欺(リスク度:中)

都市部の市場や公共交通機関では、観光客を狙ったスリや置き引きが散発的に発生しています。特に混雑したバザールや地下鉄、バス内では注意が必要です。また、ATMでのスキミング被害も報告されています。
対策ポイント
貴重品は分散して持ち歩き、バッグは体の前で保持しましょう。リュックは背中ではなく前に抱えるスタイルがおすすめです。
多額の現金を持ち歩かないようにして、ATM利用時は銀行内や監視カメラ付きの安全な場所で利用しましょう。また、見知らぬ人に話しかけられたら警戒心を持つ。
2. 夜間の外出と不正タクシー(リスク度:中~高)

アルマトイやアスタナでは、夜間に治安が悪化するエリアもあります。観光客が集まるバーやクラブ周辺では、強盗やトラブル、酩酊による被害が報告されています。また、正規でないタクシーによるぼったくりや犯罪も。
対策ポイント
夜間の一人歩きは控え、複数人で行動し、外出する場合には明るく人通りの多いルートを選びましょう。
移動はタクシーではなく、正規の配車アプリ(Yandex Go、Uber)を利用し、車のナンバーを事前に確認し、乗車時に再確認してください。
3. テロ・デモ・政治的不安定(リスク度:低〜中)

カザフスタンは近年、過激派組織の影響は少ないとされていますが、過去にはテロ事件や暴動が発生したことがあります。特に経済的・政治的不満から生じるデモは、時に暴動に発展する可能性があります。
対策ポイント
デモや集会が行われている場所には近づかないようにし、人が集まりすぎている場所では周囲の様子を常に確認しましょう。
渡航前に日本大使館・外務省の海外安全情報をチェックし、現地ニュースやSNSでリアルタイムの情報収集を心がけてください。
カザフスタン旅行での安全対策まとめ
対策 | 内容 |
---|---|
治安情報の確認 | 外務省「たびレジ」登録や大使館情報のチェック |
貴重品管理 | バッグは前に持ち、現金・カードは分散 |
夜間の行動 | 一人歩きを避け、正規タクシーを利用 |
デモ回避 | 政治的集会には関与しない |
旅行保険加入 | 万が一の盗難・医療に備える |
文化・習慣への配慮 | 礼儀や服装に注意し、現地を尊重する |
アスタナの治安事情と避けるべきエリア

アスタナは中央アジアの中でも政治的に安定しており、比較的安全な都市とされています。公共の場には監視カメラが多く配置され、警察の巡回体制も整っているため、昼間の観光や一般的な屋内・屋外活動は安全に楽しめます。
注意すべき地域と時間帯
▶ バスターミナル周辺やグリーンマーケット付近(夜間)
これらのエリアは、夜になると一部治安が悪化しやすく、浮浪者や泥酔者によるトラブルが報告されています。暗くなってからの散策は避けましょう。
▶ 旧市街・建設中エリアなど街灯の少ない地域
公共交通の終点付近や、開発途上の地域には照明が少ない場所や夜間の人通りが少ないエリアもあります。慣れない道での夜間移動は控えましょう。
▶ リバーバンクの右岸側(街の右側)
訪問者の声によると、左岸(中心部・主要観光地周辺)より右岸の一部地域は治安の評価がやや低め。特に夜の散歩や駅周辺は注意が必要です。
治安維持のしくみと都市の安全性
市中心部は監視カメラと巡回警察によって管理されており、観光客が安心して過ごせる環境が整備されています。
また、観光警察(Tourist Police)が多言語対応で配置されており、トラブル時の安心感につながります。一方で、腐敗や警察による不当な対応の報告も散見されるため、透明性が期待されています。
カザフスタン旅行でトラブル・被害に遭ったら

カザフスタン旅行中、どれだけ注意していても、盗難やトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。
万が一の事態に冷静に対応するために、事前に必要な連絡先や対応方法を把握しておきましょう。
以下では、カザフスタンで被害に遭った際に役立つ主要連絡先とサポート内容をご紹介します。
カザフスタンの緊急連絡先一覧
種別 | 電話番号 | 備考 |
---|---|---|
警察 | 102 | 緊急時の警察通報(英語対応は限定的) |
救急車 | 103 | 医療機関・救急車手配(病院に直通) |
消防 | 101 | 火災・事故時の緊急通報 |
緊急総合 | 112 | あらゆる緊急時に対応(通報内容に応じて振り分け) |
観光警察(アスタナ) | +7 7172 72 77 44 | 主要都市で観光客サポート。英語が通じるスタッフも一部常駐 |
※観光関連のトラブルの際には観光警察が役立ちます!
在カザフスタン日本国総領事館への連絡方法
カザフスタンには日本国大使館が設置されています。
パスポートの紛失・盗難、犯罪被害、事故などのトラブルに遭った場合は、速やかに下記の大使館へ連絡してください。
在カザフスタン日本国大使館
住所:Kosmonavtov Street 62, micro-district “Chubary”, Astana
開館時間:月〜金 8:30〜12:00 / 13:30〜17:00(※土日・祝日は休館)
代表電話番号:+77172977843
旅行前にこれらの情報をスマートフォンやメモに保存しておくことで、いざという時に冷静に対応できます。
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
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