ケニアはサファリやビーチリゾートで有名ですが、実際には「治安の悪さ」が最大の懸念点となる国でもあります。
特に都市部や国境地帯では、強盗・ひったくり・銃犯罪・誘拐・テロなどのリスクが存在し、旅行者は細心の注意が必要です。
この記事では、外務省の危険情報や現地情勢をもとに、治安の情報をわかりやすく解説します。
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ケニアの治安は「良い」とは言えない

ケニアは地域差が非常に大きいものの、国全体として治安リスクが高い国です。
- 観光地:比較的安全
- ナイロビ市内:犯罪率が高く、観光客は狙われやすい
- 国境地帯:テロリスクが極めて高い
外務省の危険レベルでは、国の広範囲に レベル3・レベル4(極めて危険〜渡航禁止) が指定されています。
レベル4:退避してください(渡航禁止)—極めて危険
レベル4は絶対に立ち入ってはいけない区域です。
対象
| ソマリア国境地帯 | ガリッサ全域 |
| 北東地域ガリッサ郡 ダダーブ難民キャンプ周辺 |
アル・シャバーブによるテロ攻撃 / 外国人誘拐 / IEDによる爆発 / 武装勢力と治安部隊の衝突などが起こっています。
旅行者にとって最も危険なエリアで、理由なく近づくべきではありません。
レベル3:渡航中止勧告(極めて危険)
レベル3に関しても旅行で行く事は避けましょう。
対象
| マルサビット郡 | バリンゴ北部 |
| トゥルカナ郡の一部 | マンデラ郡・ワジル郡 |
| ウェスト・ポコット郡 | ラム郡の一部 |
武装勢力の襲撃 / 国境紛争 / 身代金目的の誘拐 / テロ攻撃の可能性などが起こっています。
観光目的の渡航は非常に危険ですので行かないように気を付けてください。
レベル2:不要不急の渡航はやめてください
レベル2に関しては、観光で立ち寄る際には最新の注意を払いツアーなどを利用しましょう。
対象
| ナイロビ市内の一部 | キリフィ郡の一部 |
| トゥルカナ郡の一部 | サンブル郡 |
| イシオロ郡 | タナリバー郡 |
凶悪強盗・ひったくりが多い / デモや暴動が発生しやすい / 夜間は特に危険
観光は可能でも、「自衛が必須」 のエリアです。
レベル1:十分注意してください(観光地含む)
ここに人気観光地が含まれますが、「安全」ではなく、あくまで“比較的”安全 ですが注意が必要です。
| ナイロビ中心部 | ナイバシャ |
| モンバサ | マサイマラ |
| ディアニビーチ | アンボセリ |
| ナクル |
スリ・強盗・詐欺などは普通に起きるため油断は禁物です。
都市部の治安夜間は一気に危険度上昇

ナイロビ・モンバサなど都市部であっても夜の外出はとても危険。
昼間は比較的安全な場所でも、夜になると以下の犯罪が急増します。
夜間に絶対避けるべき行動
- 一人での徒歩移動
- 路地裏・スラム近くの通行
- 路上でタクシーを拾う
- 夜の公共交通機関利用
- スマホを手に持ちながら歩く
基本は外出しないですが、絶対に出なければいけない場合には「車移動」一択。
UberやBoltなどの配車アプリ利用が必須です。
ケニア観光で気を付けるべき特に危険なエリア

国境などの観光客が行かない場所を除いて、ケニア旅行で気を付けるべき特に危険なエリアをご紹介いたします。
ナイロビ東部「イーストリー(Eastleigh)」
- 強盗・ひったくり・暴行が多発
- 過激派潜伏が指摘される
- 観光客は目立つため標的になりやすい
このエリアは昼間でも立ち入らないのが賢明です。
キベラ(Kibera)—アフリカ最大のスラム
- 極度の治安悪化
- 武装強盗・暴行事件が多数
- 観光目的の訪問は危険
安全とは言い難いエリアです。行く場合には必ずツアーを利用しましょう。
公共交通機関(マタトゥ)
- 強盗集団が乗り込む事例
- 事故多発
- 旅行者が利用するべきではありません
観光地は「比較的安全」だが注意は必須

人気の観光地は旅行者が多く、比較的治安が安定しています。しかし、“個人で自由に動き回る” のは安全とは言えません。
以下のエリアは旅行者に人気がありますが、移動や行動は必ずツアーまたはガイド付きで行うことを強く推奨します。
▶ マサイマラ国立保護区
サファリは基本的に安全ですが、保護区内は広大で迷う危険・野生動物の接近リスクがあり、必ずツアー車両で行動する必要があります。
▶ アンボセリ国立公園
観光客が多く比較的安定していますが、公園外の移動道路では強盗が出ることがあるため、ツアー会社の専用車での移動が必須。
▶ モンバサ・ディアニビーチ
リゾートエリアは警備がしっかりしていますが、ビーチ周辺の客引きやスリ被害が報告されており、夜間の外出はホテルやツアーの手配車に限定すべき。
▶ ナクル・ナイバシャ
観光地として人気があり治安は安定していますが、国立公園内・湖周辺は野生動物が多く、個人で散策するのは危険。
ケニア旅行で気を付けるべき犯罪
ケニアを旅行する際に観光客が巻き込まれやすい犯罪をご紹介します。
スリ・ひったくり

観光地、マーケット、バス停、人が多い通りで多発。特にスマホを手に持って歩いていると狙われやすい。
対策
・スマホや財布をむやみに出さない
・バッグは前で持つ/チャック付きのものを使用
・写真撮影時も周囲の人の動きに注意
「手に持ったスマホ=簡単に奪える獲物」と見られるので、ポケットから出す時間を最小限に。
強盗

歩行者を狙った強盗は、暗くなってからの時間帯や人通りの少ないエリアで特に増える。
対策
・夜間の徒歩移動は避け、必ず車移動
・昼間でも人気の少ない路地や住宅街を歩かない
・バッグを身体の外側に持たない
「夜は歩かない」が鉄則。現地在住者でさえ夜歩きを避けるほどです。
タクシー強盗

流しのタクシーが最も危険とされ、ぼったくりや強盗被害につながるケースがある。
【対策】
・路上で拾わず、必ず配車アプリ(Uber/Bolt/Little Cab)を利用
・車両番号・ドライバー名を必ず確認
・相乗りを持ちかけられても断る
アプリ予約なら走行履歴が残るため抑止効果が高い。
クレジットカード詐欺

カード情報のコピー(スキミング)や、店側の不正決済が起きることがある。
対策
・カード決済は必ず目の前で
・支払い端末からカードを離さない
・不審な請求がないか定期的に明細を確認
少額でもおかしな請求があればすぐにカード会社へ連絡を。
ホテルでの盗難

高級ホテルでも客室内での窃盗は発生することがある。荷物を開けられても気づきにくい。
【対策】
・パスポートや貴重品はセーフティボックスへ
・部屋を出る際は施錠を必ず確認
・高額な現金や貴金属は持ち歩かず、最小限に
「貴重品は分散」が安心。財布1つに全額を入れないのがコツ。
ケニア旅行を安全に楽しむための7つの鉄則
- 派手な服装・アクセサリーは避ける
- 移動はUber/Boltまたはホテル手配の車
- 夜間の外出を最小限に
- 荷物は少なく、貴重品は分散
- 歩きスマホ=強奪リスク大
- パスポートのコピー携帯(原本はホテル保管)
- 外務省の海外安全情報を常にチェック
ケニア旅行で被害に遭ったら

ケニア旅行中、どんなに注意を払っていても、犯罪の被害に遭ってしまう可能性はゼロではありません。
万が一の事態に冷静に対応するために、事前に必要な情報を把握しておきましょう。以下では、被害に遭った際に役立つ連絡先や対応手順を詳しくご紹介します。
ケニアの緊急連絡先一覧
もちろんです。ケニアの主要な緊急連絡先をまとめると以下のようになります。
| 種類 | 連絡先番号 |
|---|---|
| 警察 | 999 |
| 救急 | 999 |
| 消防 | 999 |
ケニアの日本大使館への相談
ケニアには正式な日本大使館が設置されており、犯罪被害やパスポートの盗難・紛失といったトラブルに対して、さまざまな支援を行っています。
在ケニア日本国大使館が提供する主な支援
・帰国のための渡航書の発給
パスポートが盗難または紛失した場合、「帰国のための渡航書」を発行してもらえます。
※申請には警察による盗難証明書(Police Report)が必要です。必ず最寄りの警察署へ届け出をしましょう。
・現地情報や助言の提供
トラブル後の対処方法や、警察・医療機関などに関する情報提供を受けられます。必要に応じて、通訳の手配や、家族への連絡サポートも行っています。
在ケニア日本国大使館
- 住所:Mara Rd, Nairobi, ケニア
- 電話番号(代表):+254202898000
パスポートの盗難に関しては、再発行の際に証明写真や帰国のための渡航書の発給手数料が必要です。現地でトラブルがあった場合には気を付けましょう。
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
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