チュニジアの治安は大丈夫?旅行前に知っておきたい安全対策と危険エリアまとめ

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エキゾチックな文化、地中海の絶景、そして歴史ある遺跡が魅力のチュニジア。アフリカとヨーロッパ、中東の文化が交差する独特の雰囲気は多くの旅行者を惹きつけます。しかしその一方で、政治的不安や治安の問題に不安を感じる方も少なくありません。

この記事では、現在のチュニジアの治安情報を中心に、旅行者が注意すべきポイント、実際の犯罪事例、危険エリア、防犯対策をわかりやすく解説します。

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チュニジアの治安は「安定」?それとも「不安定」?

チュニジアの治安は全体的には比較的安定しており、観光地では旅行を楽しむ事が出来ます。ただし、地域によってはテロリスクや治安部隊との衝突、犯罪の多発など注意すべき点があるのも事実です。

外務省の危険情報(2025年時点)

危険レベル渡航勧告該当エリア
レベル3(渡航中止勧告)渡航はやめてくださいカスリン県、ガフサ県、シディ・ブ・ジッド県の山岳地帯(アルジェリア国境付近)
レベル2(不要不急の渡航中止)渡航の再検討をジャンドゥーバ県、ル・ケフ県、南部砂漠地帯の一部、カスリン県の平地
レベル1(十分注意)通常の注意を超えて警戒上記以外の全地域(チュニス、スファックス、スースなどの主要都市を含む)

危険なエリア・近づかない方がよい地域

特に以下のエリアは、外務省が「渡航中止」または「渡航再検討」を促している高リスク地域です。

  • カスリン県、ガフサ県、シディ・ブ・ジッド県(山岳地帯)
     → テロ組織の潜伏が報告されています。
  • ジャンドゥーバ県、ル・ケフ県(北西部国境地帯)
     → アルジェリア国境に近く、治安が不安定。
  • 南部砂漠地域(リビア国境付近)
     → 砂漠地帯は警察の監視が行き届かず、武装グループの活動リスクあり。

最新の安全情報は必ず【外務省海外安全ホームページ】で確認しましょう。

よくある犯罪事例と対策をご紹介

観光地や都市部では、外国人観光客を狙ったスリ・ひったくり・強盗・置き引き・侵入盗が発生しています。以下のよくある事例や対策をご紹介いたします。

1. 強盗・凶器使用の犯罪

チュニジアの都市部では、刃物などの凶器を使用した強盗事件がまれに発生しています。こうした犯罪は特に夜間や人気のない路地、薄暗い公園、裏通りなどで起こりやすく、犯人は被害者に対して急襲的に接近し、脅迫して所持品を奪います。

現地では外国人旅行者が「裕福に見える存在」としてターゲットにされやすく、観光客向けエリアでも完全に安心とは言い切れません。

日本人旅行者の被害例

チュニス市内にて、観光中の日本人女性が刃物を持った男に突然襲われ、首にかけていたネックレスを強奪された。犯人はすぐに走って逃走し、捕まらなかった。

市内の公園を散歩していたところ、バイクに乗った2人組が背後から近づき、持っていたスマートフォンを奪って逃走。スピードが速く追跡は困難だった。

このようなケースでは、被害者が反抗すれば危害を加えられる可能性もあり、抵抗せず身の安全を優先することが大切です。

・防犯対策
夜間や早朝の外出は避ける。特に一人歩きや裏通りの通行は控え、やむを得ず夜に外出する場合は、タクシーや配車アプリを活用し、安全な移動手段を確保。明るく人通りの多い大通りを選び、警戒心を持って行動することが重要です。

2. スリ・ひったくり

スリやひったくり被害は、チュニジアの都市部や観光地で最も多い犯罪の一つです。特に観光客が集まるメディナ(旧市街)、公共交通機関(トラム・バス)、地元のマーケット(スーク)などは、犯人にとって格好の狙い目とされています。

バイクに乗った犯人が、すれ違いざまにスマートフォンやバッグをひったくる。混雑した車内や市場などで、ポケットやカバンから財布やパスポートを抜き取る。などが主な手口です。

日本人旅行者の被害例

満員のトラム車内で、背負っていたリュックの外ポケットから財布を抜き取られ、気づいた時には既に降車していた。

チュニス旧市街の路地を観光中、背中のリュックを開けられ、スマートフォンとパスポートが盗まれていたことに後で気づいた。

これらの被害は、周囲の警戒心が薄れているタイミングで発生しやすく、犯人は他の事に気を取られた一瞬の隙を逃しません。

・防犯対策
バッグやリュックは常に体の前に持ち、背中に背負うのは避ける。ジッパー付きのバッグには小さな南京錠やカラビナなどでロックをかけると、開けられにくくなり効果的です。ズボンの後ろポケットに財布やスマートフォンを入れるのはNGです。

3. 置き引き

置き引きは、旅行者がちょっとした油断をした隙に発生する非常に多い犯罪の一つです。犯人は観光客が持ち歩くバッグやスーツケースに目をつけ、無防備な状態になった瞬間を狙って盗みます。

電車内や駅の待合室で荷物を座席の横や上に置いたまま眠ってしまうと、知らない間に盗まれるたり、カフェやレストランで足元や椅子の背にかけたバッグに注意が向かなくなりがちで、被害が多発します。

日本人旅行者の被害例

・チュニス市内の駅構内で、座席の横に置いていたリュックから財布が抜き取られていた。

・空港内の飲食エリアで、目を離したわずか数分の間にスーツケースが丸ごと盗まれた。

犯人はプロの手口で周囲になじみながら行動するため、被害にあっても気付くのは数分後〜数時間後というケースがほとんどです。

・防犯対策
荷物は常に視界の中に置くことが基本。後ろや横ではなく、できる限り足元や膝の上に置いて管理しましょう。カフェやレストランでは、バッグを椅子の背に掛けるのではなく、椅子の脚とバッグの持ち手をカラビナなどで固定すると安心です。

4. 侵入盗/空き巣(ホテルやアパート)

旅行中に最も安心できるはずの宿泊施設での侵入盗(空き巣)は、心身ともに大きなダメージを残す深刻な被害です。特にチュニジアでは、観光客の宿泊先を狙った犯行が時折報告されており、油断は禁物です。

窓やドアの鍵がしっかり閉まっていない部屋は格好の標的になります。特に低層階や裏手に面した部屋は侵入しやすいため注意が必要です。外出中にスタッフを装った人物が部屋に侵入し、現金や電子機器のみを抜き取るという巧妙な犯行も確認されています。

日本人旅行者の被害例

・チュニス市内の中級ホテルに宿泊中、外出して戻ると部屋の金庫以外の現金が盗まれていた。

・滞在中のアパートに夜間窓から侵入され、バッグごと持ち去られるというケースも発生。

ホテルは安全だと思いがちですが、特に鍵のかけ忘れや、貴重品の無造作な放置が被害につながりやすく、注意が必要です。

・防犯対策
外出時は必ずドアと窓の施錠を確認しましょう。たとえ短時間の外出でも油断しないことが重要です。ホテルでは必ず備え付けの金庫を活用し、現金・パスポート・カード類は保管。アパート滞在の場合は、防犯チェーンや携帯型ドアロックを自分で持参すると安心感が高まります。

チュニジア旅行でできる防犯対策まとめ

チュニジア旅行の際に気を付けるポイントを3つご紹介します。

✔ 外出時の注意

  • 昼間でも油断しない(人通りの少ない旧市街は特に注意)
  • 夜間は移動を控えるか、信頼できる配車アプリやホテルタクシーを利用

✔ 所持品管理

  • バッグは前掛け、スマホは首から下げない
  • 財布・現金・カードは複数箇所に分けて保管
  • パスポートのコピーは必ず持ち歩く(原本は金庫)

✔ ホテル選びと室内管理

  • セキュリティ体制の整ったホテル(フロント24時間、監視カメラ)を選ぶ
  • 就寝時や外出時は施錠・窓の確認を徹底
  • 貴重品は金庫保管、ない場合は鍵付きスーツケース利用

チュニジアを旅する女性旅行者へのアドバイス

チュニジアは温暖な気候と親しみやすい人々が魅力ですが、イスラム文化圏ならではの価値観やジェンダー観が根付いているため、女性旅行者には特有の注意点があります。

安全かつ快適に過ごすためには、現地の文化や習慣を尊重しながら、防犯意識を高めた行動が求められます。

服装:肌の露出を控えたスタイルを心がける

イスラム文化では女性の肌の露出が控えめであることが一般的なマナーとされています。観光地であっても、タンクトップやショートパンツ、体のラインが強調される服装は、不要な視線や接触を招くことがあります。

おすすめの服装

  • ロングスカートやゆったりとしたパンツ
  • 肌を覆える長袖のシャツやブラウス
  • ストール(肩や髪を軽く覆えるように)

ストールはモスクの見学や突然の冷房対策にも便利で、現地でも浮きにくいアイテムです。

一人行動は注意:昼間でも油断は禁物

昼間の観光であっても、一人歩きはできるだけ避けた方が安全です。特に旧市街(メディナ)や人通りの少ないエリア、住宅街などでは、しつこく話しかけられたり後をつけられることがあります。

安心できる行動スタイル

  • できるだけグループやツアー行動を選ぶ
  • 観光中は地元女性やファミリー層が多い場所を歩く

万が一、一人での移動が必要な場合は日中のみに限定し、人の多い道や公共の場を利用するようにしましょう。

不快な接触やナンパ行為への対処法

観光地では「どこから来たの?」「写真を撮らせて」「一緒にお茶でも」など、観光客を狙った軽いナンパ行為や声かけが行われることがあります。しつこく付きまとわれるケースもあるため、毅然とした態度が大切です。

対応のポイント

  • 軽くあしらうのではなく、「No(ノー)」とハッキリ言うことが効果的
  • 相手の目を見て、毅然とした口調で拒否する
  • それでもしつこい場合は、近くの店やホテルなど「第三者の目」がある場所に移動

現地の男性の中には、「曖昧な対応=脈あり」と誤解する人もいるため、明確な拒否が最も安全なコミュニケーションとなります。

チュニジア旅行でトラブル・被害に遭ったら

チュニジア旅行中、どれだけ注意していても、盗難やトラブルに巻き込まれる可能性はゼロではありません。

万が一の事態に冷静に対応するために、事前に必要な連絡先や対応方法を把握しておきましょう。
以下では、チュニジアで被害に遭った際に役立つ主要連絡先とサポート内容をご紹介します。

チュニジアの緊急連絡先一覧

種別電話番号
総合緊急通報(警察・救急・消防)197
警察(一般相談・通報)197 または 193
救急車190
消防198
観光警察(Tourist Police)+216-71-341-666

※外国人旅行者向けの観光警察(Tourist Police)も設置されており、観光地でのトラブル対応に力を入れています。

在チュニジア日本国大使館への連絡方法

万が一、パスポートの紛失・盗難や犯罪被害・事故などのトラブルに遭った場合は、在チュニジア日本国大使館に連絡することで、必要な支援や手続きを受けることができます。

在チュニジア日本国大使館

住所:R5HH+7CQ, Cité Mahrajène, TUNISIA
電話番号:+21671791251
開館時間:月〜金 9:00〜12:30 / 13:30〜17:45
(※土日・チュニジアの祝日は休館)

旅行前にこれらの情報をスマートフォンやメモに保存しておくことで、いざという時に冷静に対応できます。特に観光警察は、日本語対応で非常に心強い存在なので覚えておきましょう。

トラブル時の旅行保険の活用

旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。

▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書


その他の対応策

地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。

クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。

海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。

そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。

緊急時の連絡手段としてスマホを活用

スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。

・現地の緊急番号(例:カナダは「911」、タイは「191」など)
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先

さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。

GPSで迷子知らず

初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。

オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。

翻訳アプリで言葉の壁を克服

海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。

カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。

情報収集と共有がスムーズ

現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。

特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。

配車アプリで移動もスムーズ

最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。

海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。

モバイル決済で安全な支払いを

最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。

現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。

・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!

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