南米屈指の観光大国ペルー。マチュピチュ遺跡やナスカの地上絵、アマゾンの大自然など、歴史と自然が織りなす絶景に魅了され、多くの旅行者が訪れています。
しかし「南米」と聞くと、治安面で不安を感じる方も多いのではないでしょうか。実際に、ペルーは観光客を狙ったスリやひったくりが発生しており、油断は禁物です。
この記事では、日本人旅行者がペルーを安全に楽しむために必要な 治安情報・要注意エリア・防犯対策 を徹底的にまとめました。
\ ペルー旅行にeSIM /

ペルーの治安|全体的な傾向

ペルーの治安は地域によって差があります。観光地は警備も整っていますが、大都市では軽犯罪が根強く存在しています。
- 凶悪犯罪は減少傾向にあるものの、 外国人観光客を狙ったスリ・ひったくりは日常的に発生
- 政治的デモや交通封鎖など、社会情勢によって突然治安が悪化することも
- 夜間や人気の少ない場所での移動は避けるのが鉄則
治安レベルの目安(地域別)
地域 | 治安傾向 | 注意点 |
---|---|---|
リマ(首都) | △ 軽犯罪多発 | 旧市街や空港周辺でスリ・ひったくり |
クスコ・マチュピチュ | ◎ 比較的安全 | 警備体制があるが、人混みでは油断禁物 |
ナスカ・イカ | △ 観光地は安全 | 夜間・郊外は避ける |
アマゾン地域 | △〜✕ 危険もあり | 必ずガイド同行、個人行動は厳禁 |
国境地帯(コロンビア・ブラジル・ボリビア方面) | ✕ 非常に危険 | 犯罪組織・密輸ルートが多いため立入禁止 |
実際にあった被害事例
・リマ空港周辺でのタクシー強盗
非公式タクシーを利用した観光客が、荷物ごと強奪される事件が複数報告。
・クスコ市場でのスリ
混雑したエリアで財布やスマホが抜き取られる被害多数。
・夜間のリマ旧市街でひったくり
バイクに乗った犯人が、歩行者のバッグやスマホを狙う手口が発生。
特に注意すべき場所と状況
ペルーのリマで注意すべき場所と状況をご紹介いたします。
1.リマ旧市街(Centro Histórico)

世界遺産にも登録されているリマ旧市街は、美しいコロニアル建築や荘厳な教会が立ち並び、多くの観光客が訪れる人気エリアです。
しかし、観光客が多い分、スリやひったくりが頻発するスポットでもあります。特にサン・マルティン広場やアルマス広場といった観光の中心地は、人混みに紛れた犯行が後を絶ちません。
2.リマ空港〜市内移動

ホルヘ・チャベス国際空港から市内中心部までは車で30〜60分ほどですが、この区間で最も危険なのが「非正規タクシー」です。
空港出口で声をかけてくるドライバーの中には、法外な料金を請求するだけでなく、強盗や連れ去り事件に発展するケースも報告されています。
3.夜間の路上

リマは日中であれば比較的安全に歩けるエリアもありますが、夜間の外出は一気にリスクが高まります。
特に裏道や人通りの少ない住宅街は、強盗や薬物使用者、場合によっては犯罪グループとの遭遇の危険があります。観光客が狙われるケースも少なくありません。
ペルー旅行で実践したい安全対策
ペルーはマチュピチュやナスカの地上絵など魅力的な観光地が多く、世界中から旅行者が訪れます。
しかし、観光地ではスリや置き引き、非正規タクシーによるトラブルなども報告されており、事前の安全対策が必須です。
1. 貴重品は分散して管理する

旅行中、貴重品の管理は最も重要な安全対策です。以下のポイントに注意して管理するのがいいでしょう。
具体的な方法
- パスポートは原本をホテルのセーフティーボックスに保管し、外出時はコピーを携帯する。
- 現金やクレジットカードは必要最低限だけ持ち歩く。分散して管理することで、万が一盗難に遭っても被害を最小限に抑えられます。
- クレジットカードは複数枚を別々の場所に保管し、予備のカードを持つことで支払い手段を確保できます。
便利アイテム
ネックポーチやセキュリティポーチ:洋服の下に隠せ、スリ防止に効果的。防水・防刃仕様のバッグ:街中の混雑や公共交通機関で安心。
2. 配車アプリや公式交通機関を活用する

リマやクスコなど主要都市では、交通手段を誤るとトラブルのリスクが高まります。移動手段は配車アプリがオススメ。
安全な交通手段
・Uber・Cabifyなどの配車アプリ
料金が事前に表示され、ルートもアプリで確認可能。非正規タクシーや呼び込み運転手によるぼったくり・強盗リスクを避けられます。
・公式タクシー
ホテル送迎や空港カウンターで手配できる公認タクシー。
3. 人気観光地でも油断しない

マチュピチュやクスコ、リマ旧市街など観光名所は人が多く集まるため、スリや置き引きのリスクが高いエリアです。
対策ポイント
- 財布やスマホは内ポケットやセキュリティポーチに収納する。
- バッグやリュックは前に抱えるように持つ。背後からのスリに備えましょう。
- 混雑時は写真撮影や荷物の整理に夢中にならず、周囲に注意する。
マーケットや観光列車、バス乗り場などはスリが多発するスポットなので要注意。
4. 海外旅行保険に加入する

ペルー旅行ではスリやひったくり、体調不良・怪我など、予期せぬトラブルに備えることが重要です。
おすすめの補償内容
- 盗難補償:財布やスマホ、貴重品の盗難時に安心。
- 医療費補償:現地の医療費は高額になることが多く、病院や薬代をカバー。
- 救援・搬送補償:怪我や急病で移動・救援が必要な場合に対応。
保険加入のポイントは、旅行前に期間・補償範囲・緊急連絡先を必ず確認することです。
ペルー旅行での女性・子連れ旅行者向け注意事項
ペルーは文化や自然が豊かで魅力的な旅行先ですが、女性や小さな子ども連れの旅行者は特に注意が必要です。安全面を意識して旅行を楽しむためのポイントを解説します。
女性旅行者へのアドバイス

1.夜間の一人歩きは避ける
- リマやクスコの市街地、観光地でも夜間は治安が不安定になる場合があります。
- 移動は必ず信頼できるタクシーや配車アプリを利用しましょう。
2.派手な服装や高価なアクセサリーは控える
- 目立つ服装やジュエリーはスリや置き引きのターゲットになりやすいため、控えめな服装が安心です。
- カバンやバッグも肩掛けより前に抱えるスタイルがおすすめ。
3.タクシー利用時は車両情報の確認を徹底
- 公認タクシー(Taxi Greenなど)や配車アプリを使用し、車両ナンバーや運転手情報を事前に確認する。
- 非正規タクシーや路上で呼び止める運転手には絶対に乗らないこと。
子連れ旅行者への注意点

1.人混みでは子どもから目を離さない
- マーケット、駅、観光地では人が多く、迷子やスリのリスクがあります。
- 子どもには迷子紐やリストバンドを利用するのもおすすめです。
2.食事は衛生状態の良いレストランを選ぶ
- 水や生ものによる食中毒リスクがあるため、衛生管理の行き届いた店舗を選びましょう。
- 小さな子どもには加熱された料理を優先することが安心です。
3.高地(クスコ・マチュピチュ)では高山病対策が必要
- 標高3,000m以上の地域では高山病のリスクがあります。
- 十分な水分補給、無理のない行動、徐々に高度に慣らすことが重要です。
- 必要に応じて、医師と相談の上で高山病予防薬を持参するのもおすすめです。
危険を避けて魅力を楽しもう
ペルーは世界遺産と大自然の宝庫であり、一生の思い出に残る体験ができる国です。しかし、その魅力の裏にはスリや強盗といった犯罪リスクも存在します。危険を回避しながら旅を楽しめば、ペルーの壮大な歴史と自然を存分に満喫できるでしょう。
ペルーでトラブルに遭った際にどうする?

ペルーで万が一、犯罪の被害に遭った場合は焦らずに落ち着いて手続きを進めて行きましょう。
以下にて犯罪に巻き込まれた際に重要な連絡先などをご紹介いたします。
ペルーの緊急連絡先一覧
用途 | 電話番号 |
---|---|
警察(国家警察) | 105 (または携帯からは911でも可) |
救急(SAMU:救急車) | 106 |
消防(消防隊) | 116 |
観光警察 | +51 14601060 |
在ペルー日本国大使館へ相談
ペルーでトラブルがあった場合には、ペルー日本国大使館への連絡・相談が必要となり、大使館では、下記のようなサポートを受けることが可能です。
・帰国のための渡航書の発給:盗難や紛失によりパスポートが手元にない場合、総領事館にて「帰国のための渡航書」を発行してもらうことができます。この渡航書は日本への一時帰国に限り有効です。申請には、現地警察の「盗難証明書」が必要になるので、必ず警察署で届け出を行いましょう。
・現地情報や助言:必要に応じて、被害後の行動について適切なアドバイスを受けることができます。
在ペルー日本国大使館
・住所:Av. San Felipe 356, Jesús María 15072 ペルー
・電話番号(代表):+5112199500
トラブル時の旅行保険の活用
旅行保険に加入している場合、被害に遭った際に保険会社に連絡することで、補償やサポートを受けることができます。特に盗難、病気、けがの場合は重要です。保険会社の緊急連絡先番号を事前に控え、英語での説明が難しい場合に備えて、日本語対応が可能かどうかも確認しておきましょう。
▶ 保険請求に必要な書類例
・被害届(警察発行の証明書)
・病院の診断書や領収書(医療補償の場合)
・紛失・盗難物のリストや購入証明書
その他の対応策
地元の友人やツアーガイドに相談
慣れない土地でのトラブルは孤立感を招きがちです。可能であれば地元に住む知人やツアーガイドに状況を相談し、現地でのサポートを受けるのもおすすめです。
クレジットカード会社への連絡
クレジットカードやデビットカードを盗まれた場合は、速やかにカード会社へ連絡して使用停止の手続きを行いましょう。盗難保険が付帯している場合、一定額の補償を受けられる場合もあります。
海外旅行ではスマホが重要!

海外旅行中、思わぬトラブルに遭遇する可能性は誰にでもあります。パスポートや荷物の紛失、体調不良、道に迷ったりと、さまざまなリスクがつきものです。
そんなときに頼りになるのが、手元にあるスマートフォンです。旅行中の安全対策としてスマホを最大限に活用するためのポイントをご紹介します。
緊急時の連絡手段としてスマホを活用
スマホがあれば、緊急連絡先にすぐに電話やメッセージを送ることができます。事前に以下の情報をスマホに保存しておくと安心です。
・現地の緊急番号
・日本大使館や領事館の連絡先
・旅行保険会社の緊急連絡先
さらに、無料の通話アプリ(例:LINEやWhatsApp)を活用すれば、Wi-Fi環境やモバイル環境さえあれば通信費を抑えつつ迅速な対応が可能です。
GPSで迷子知らず
初めての土地では、迷子になるリスクがあります。スマホの地図アプリ(Google MapsやApple Mapsなど)を活用すれば、現在地の確認や目的地への最短ルートを瞬時に検索可能です。
オフラインマップを事前にダウンロードしておけば、通信環境が悪い場所でも安心です。
翻訳アプリで言葉の壁を克服
海外旅行中、言語が通じず困る場面は意外と多いものです。翻訳アプリ(Google翻訳やiTranslateなど)を使えば、簡単な会話や文章をその場で翻訳できます。
カメラ翻訳機能を使えば、メニューや看板の文字もすぐに理解できるため、トラブルを未然に防げます。
情報収集と共有がスムーズ
現地での観光情報や交通手段、緊急ニュースなど、必要な情報はスマホで簡単に検索できます。また、トラブルが発生した際、家族や友人に状況を共有してアドバイスをもらうことも可能です。
特に、現地の公式アプリやサービスを事前にインストールしておくと便利です。
配車アプリで移動もスムーズ
最近は海外旅行の際の安全な移動手段として、タクシーではなく配車アプリを利用する旅行者が増加しています。目的地にピンを立てて正確に立てられたり、価格もアプリで事前に分かるといメリットもありますが、一番はドライバーの身元が確かという点でしょう。
海外旅行の際には目的地で利用されている配車アプリをチェックしましょう。
モバイル決済で安全な支払いを
最近は観光客でも使えるモバイル決済サービスを取り入れる国も増えてきています。
現金を持ち歩くリスクを減らすため、スマホを使ったモバイル決済(Apple Pay、Google Pay、PayPalなど)を活用しましょう。特にスリや盗難が多い地域では、現金を最小限にしてスマホで支払うのが安全です。
・海外旅行が決まったら通信環境の準備を
スマホは単なる便利なガジェットではなく、海外旅行中の安全を守る強力なツールです。出発前には、現地のSIMカードやeSIMを用意して通信環境を整え、必要なアプリをインストールしておきましょう。スマホを上手に活用すれば、トラブルを最小限に抑えつつ、安心して旅行を楽しむことができます!
\ ペルー旅行にeSIM /