世界最小の国「バチカン市国」。テレビや映画でその名を耳にしたことがある人も多いでしょう。
イタリア・ローマの中心部に位置し、国土はわずか0.44平方キロメートル。
カトリック教会の総本山であり、歴史・芸術・宗教のすべてが凝縮された特別な場所です。ここは単なる観光地ではなく、れっきとした“ひとつの国”。そのため、訪れる際は少し特別な準備や知識が必要になります。
この記事では、バチカン市国の見どころ、入国方法、予約の仕方、そして訪問時の注意点までを詳しく解説します。
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バチカン市国の観光スポット3選
バチカン市国は1929年に独立した世界最小の国家。人口は約800人で、その多くは聖職者やバチカン関係者です。一般公開されているエリアは、次のような観光名所が中心です。
サン・ピエトロ大聖堂

ルネサンス建築の最高傑作で、世界中から巡礼者が訪れるカトリックの総本山。120年以上の歳月をかけ、ブラマンテ、ラファエロ、ミケランジェロら巨匠が手掛けました。
見どころ
・ミケランジェロ作《ピエタ》:若き日の聖母マリアがキリストを抱く姿を大理石で表現。柔らかな表情が印象的。
・ベルニーニの大天蓋(バルダッキーノ):高さ約29m、世界最大級のブロンズ製天蓋。
・クーポラ(大ドーム)登頂:ローマ市街とバチカン庭園を360度見渡す絶景スポット。
おすすめポイント
クーポラはエレベーター+階段で登れるが、階段は狭く急勾配。スニーカー推奨。朝早く訪れると比較的空いていて写真撮影もしやすい。
システィーナ礼拝堂

法王選挙(コンクラーベ)が行われる神聖な礼拝堂。ミケランジェロの天井画と祭壇画が世界的に有名です。
見どころ
- 天井画《天地創造》:神とアダムの指先が触れる「アダムの創造」が象徴的。
- 《最後の審判》:300人以上の人物が描かれた巨大フレスコ画。
- 厳粛な雰囲気:私語・写真撮影禁止のため、静寂の中で芸術を鑑賞できる。
おすすめポイント
実物は写真や映像では伝わらない迫力。首が痛くなるまで見上げても後悔しない。ガイド付きツアーだと作品解説を聞きながら鑑賞でき、理解が深まる。
バチカン美術館

20以上の美術館・ギャラリーで構成され、古代彫刻、ルネサンス絵画、タペストリーなどを所蔵。展示ルートは全長7km超。
見どころ
- ラファエロの間:特に《アテナイの学堂》は必見。哲学者や芸術家が集う理想の場を描く傑作。
- 地図のギャラリー:16世紀のイタリア地図が壁一面に描かれ、鮮やかな色彩が印象的。
- 螺旋階段:美しいデザインの階段は撮影スポットとしても人気。
おすすめポイント
鑑賞には最低半日、可能なら丸1日確保したい。人が多いので、朝一番または閉館前の時間帯が比較的空いている。日本語オーディオガイドや事前予約でスムーズに入場可能。
アクセス方法
- 最寄り駅:Rome San Pietro駅(ローマ・サンピエトロ駅)
- ローマ・テルミニ駅からのアクセス:鉄道で約30分
- お得情報:ユーレイルパス対象区間。イタリア国内や複数のヨーロッパ諸国を鉄道で巡る旅行を計画している人は、ユーレイルパスの利用を検討する価値あり。
パスポートは必要?

バチカン市国への入国自体にはパスポートは不要です。
しかし、以下のケースでは提示を求められることがあります。
- 当日ツアーの申し込み時
- 一部のセキュリティチェック
- イタリア国内の鉄道利用時(乗車券確認と本人確認のため)
絶対に必要と言訳ではないですが、イタリア旅行の際には防犯面でも、パスポートはホテルに置かず常に携帯しておくのが安心です。
バチカンではイタリアのSIMカードが使える?

バチカン市国はイタリアのローマ市内に囲まれた小さな独立国家ですが、通信インフラはほぼイタリアと同じエリアに属しています。そのため、イタリアのSIMカードはバチカン市国内でも問題なく使えます。
通信キャリア
バチカン市国内はイタリアの主要キャリア(TIM、Vodafone、WindTreなど)の電波がしっかり届きます。
SIMカードの利用
イタリアで購入したSIMカードを持っていれば、バチカン市国でも通話・データ通信が利用可能。
ネット環境
バチカン美術館やサン・ピエトロ大聖堂周辺の観光地には無料Wi-Fiスポットもありますが、場所によってはつながりにくいこともあるため、SIMカードやモバイルWi-Fiが安心です。
バチカン市国でもイタリアSIMでスマホを快適に使えますので、ローマ滞在時に購入・契約しておくと便利ですよ。
バチカン観光ツアーチケットについて

当日券で観光する
事前予約をせず、当日現地でチケットを購入する方法。
ただし、ハイシーズンには3〜4時間待ちになることもあります。限られた旅行時間を有効に使うなら、あまりおすすめできません。
当日ツアー申込
バチカン周辺ではツアーガイドが当日参加を勧誘していることがあります。偶然出会って入場できる場合もありますが、英語やイタリア語でのやりとりが必要で、信頼性の低い勧誘も混じっている可能性があります。利用するなら自己判断と注意が必要です。
事前ツアー予約がおすすめ
インターネットで日本語対応のツアーを予約できる会社も多数あります。事前に予約すれば、長い行列を避けてスムーズに入場可能。解説付きのガイドツアーなら、展示の背景や歴史も理解しやすくなります。
バチカン観光のコツ
肩や膝を露出する服装は入場不可。夏場でも羽織ものを準備。朝一番か閉館間際が比較的空いています。美術館の展示ルートは非常に長く、数時間歩き続けることもあります。
偽チケットや高額販売を避けるために信頼の出来るツアー会社を利用するのが良いでしょう。
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